
株式会社GROWTH VERSE(本社:東京都港区、代表取締役会長兼CTO:南野 充則、代表取締役社長兼CEO:渡部 知博)は、株式会社再春館製薬所(本社:熊本県上益城郡、代表取締役CEO:西川 正明)と共同で、AIを活用した、顧客一人ひとりの心と体の状態に深く寄り添う新たな「対話」の仕組みを設計しました。この取り組みは単なる「効率化」ではなく「心地よさの追求」に重点を置き、DM、アウトバウンドコール、メールなど多様なチャネルにおいて顧客エンゲージメントの最大化を実現しています。

この記事の目次
プロジェクト概要:AIによる最適なタイミングでの「対話」
本プロジェクトでは、広告、メール、DM、アウトバウンドコールといった多様なチャネルにおいてAIを活用し、顧客の購買確率や最適な購入サイクルを分析・予測しています。これにより、従来の画一的なアプローチから脱却し、顧客一人ひとりの「今」に最も寄り添う情報提供や、心に届く最適なタイミングでの「対話」を実現することに成功しました。
この取り組みの目的は、デジタルチャネルを通じてやり取りする顧客に対しても、従来の電話対応で培ってきたような「深く寄り添う対話」を提供し、顧客の健やかな日々をサポートする関係を長期的に継続することにあります。
主な成果と具体的な施策
本プロジェクトによって達成された主要な成果は以下の通りです。
- DMのCVR(購買率)が20%改善
- リマインドメールのCVR(購買率)が18%改善
- 年間約1億円分の売上寄与を見込み
GROWTH VERSE社は、以下の具体的な施策を通じて再春館製薬所のマーケティング成果向上に貢献しました。
メール施策:購買サイクルを起点としたAIレコメンドメール
再春館製薬所の主力商品「ドモホルンリンクル」シリーズにおいて、例えば「保湿液」は推奨使用量で使用すると約60日で使い切るという特性があります。この点に着目し、顧客の使用状況を購買情報からAIで分析することで、適切なタイミングで関連商品のキャンペーン情報などを届けるAIレコメンドメールを実施しました。
この施策により、一方的なメール配信と比較して、開封率、クリック率、CVR、単価の全ての指標において上昇が見られ、CVRは20%改善するという成果を上げています。
DM施策:AIによる会員スリープDMの最適化
従来は最終購買日と購買回数のみに基づいて送付セグメントを決定していた会員スリープDM(休眠顧客向けDM)において、AIが対象者を選定する形に最適化しました。AIが休眠状態から復活する可能性が高い顧客を特定し、ピンポイントでDMを送付することで、休眠顧客の「戻り率」改善に大きく貢献しています。年間で試算すると、この施策だけで数千万円の売上寄与に相当する効果が見込まれています。
コール施策:AIによる架電対象の選定
顧客が購入した製品の使用状況をAIで分析・予測し、従来であれば95%の確率で購買されたであろう日を起点としてアウトバウンドコールを実施しています。これにより、顧客のライフサイクルに合わせた最適なタイミングでの対話が可能となり、顧客満足度と購買率の向上に寄与しています。
今後の展望
このAIを活用した対話の仕組みは、既存業務に大きな負担をかけることなく運用可能な設計となっています。将来的には自動化も視野に入れ、再春館製薬所が大切にしている顧客との「末永いお付き合い」をより確かなものとして改善を進めていくとのことです。
GROWTH VERSE社は、今後もAIとコンサルティングの力を最大限に活用し、再春館製薬所のさらなる顧客体験向上と事業成長を強力にサポートしていく方針です。特に、再春館製薬所が顧客との長期的な関係を構築できるよう、一人ひとりに寄り添うパーソナライズされたマーケティング施策の実現を、GROWTH VERSE社は共に目指していくとしています。
株式会社GROWTH VERSEについて
「BUILDING AI to maximize Business Growth」をミッションとして掲げ、データとAIを活用して企業の成長力を最大化するためのAI SaaS「AIMSTAR」「ミセシル」「Zero」の開発・販売などを事業としています。
会社名:株式会社GROWTH VERSE
代表者名:代表取締役会長 兼 CTO 南野 充則、代表取締役社長 兼 CEO 渡部 知博
設⽴⽇:2021年6⽉
所在地:〒105-6238 東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー38F
再春館製薬所について
1932年創業の老舗化粧品・健康食品メーカーで、主力商品「ドモホルンリンクル」シリーズを中心に、品質と顧客との長期的な関係構築を重視した事業展開を行っています。創業以来「お客様と末永くお付き合いする」という理念のもと、一人ひとりに寄り添うきめ細やかなコミュニケーションを大切にしています。
今回のAIを活用した取り組みは、この理念をデジタル時代においても実現するための重要な一歩となっています。顧客の使用状況や購買タイミングをAIで分析することで、より個別化された対応が可能になり、顧客との関係強化に貢献しています。
本プロジェクトの成果は、単に売上向上だけでなく、顧客満足度の向上や長期的な顧客ロイヤリティの醸成にも繋がっており、今後も継続的な改善が期待されています。GROWTH VERSE社との協業により、デジタルチャネルを通じても「人と人との対話」の価値を大切にした顧客コミュニケーションを実現しています。
出典元:株式会社GROWTH VERSE プレスリリース