株式会社大黒屋（本社：東京都港区、代表取締役社長：小川浩平）が、同社が持つAI技術を活用し、ECサイト上に出品されているブランド品の内容を大量に自動で判断し、買取することが可能になったことを発表しました。
大黒屋は5月26日（月）より新たなAIシステムを導入し、ECサイトに出品されているブランド品に対して、1日あたり最大10万件もの自動買取オファーを行うことが可能になりました。これまで人力で行っていた査定作業を自動化することにより査定効率が大幅に向上し、買取数を増加させることに成功しています。この結果を受けて、大黒屋は今後、各ECサイトやプラットフォーマーと協力し、さらなるマーケティング戦略を協議・実行していく予定です。
大黒屋では新サービスとして、ECサイトに出品されたブランド品などに対し、同社の査定金額をベースにした買取価格を提示しています。出品者がその価格での売却を希望する場合、通常のECサイトでの取引と同様に商品を発送し、ECサイト側で商品を受け取って問題がないことを確認した後に買取が成立するというサービスを提供しています。今回のシステムアップデートにより、このサービスを通じてさらに取引量を加速させていくことを目指しているとのことです。
テスト運用の実績（2025年5月26日〜28日）
3日間のテスト期間における実績では、最大24.3%の承諾率、最大9.6万円の買取単価を記録し、合計7,600万円もの買取総額に達しています。
今後の展開予定
技術的には1日最大10万件までのオファーが可能であり、今後は複数のプラットフォームと段階的にオファー数を増やしていき、早期に1日あたり1億円規模の買取を目指していくとのことです。
新AIシステムの概要
今回導入される大黒屋のAIシステムには以下のような特徴があります。
■AIによる全商品分析：ECサイト経由で大黒屋が買取オファーを出す全商品をAIで分析し、査定金額に応じて自動で指値での買取オファーを出すシステムを導入しています。
■高度なAI技術の活用：大黒屋の店頭買取チームによるデータ補正とフィードバックにより、AIの精度を継続的に向上させる仕組みを構築しています。
■リアルタイムデータ処理：ECサイト経由で大黒屋が買取オファーを出す全商品のリアルタイムデータ入手、Google Vision AIによる入札、大黒屋の人間による入札値の補正など、高度な自動化システムが実現されています。
■処理能力の飛躍的向上：1日あたり最大10万件の商品をGoogle Vision AIを通じて分析し、商品情報を抽出した上での買取オファーが可能となりました。
■買取・出品プロセスの省人化：買取業務における商品情報の特定をAIにより自動化することで、熟練のスタッフは査定・真贋鑑定のみに注力できる体制を構築しています。また、ECサイトに商品を出品する際に行っていた商品情報の登録も、AIにより自動化され、スタッフはデータの補正・確認のみで出品が可能となるシステムが整備されています。
■自動で不正利用者を検知：プラットフォーム上の商品情報を自動検出することにより、信頼性の高い利用者を判断できるようになっています。他社の写真利用や、商品写真と記載されている商品情報の不一致なども検出可能です。
新たなAIシステム導入によって目指す未来
大黒屋は、開発したAIシステムをさまざまな協業パートナーに導入することで、買取規模を飛躍的に拡大させていく計画です。長期的には大黒屋全体としての取引規模を1日あたり最大2.34億円、年商856億円規模まで成長させる見通しを持っています。
この新AIシステムのアップデートにより、より一層取引量を加速させ、ブランド品二次流通市場の流通量のさらなる拡大につなげることで、循環型社会の促進に貢献していくとしています。
株式会社大黒屋について
株式会社大黒屋は1947年4月に千葉県で大黒屋質店として創業し、質屋業を開始したことに始まります。その後、事業の拡大に伴い1953年1月に株式会社として設立されました。同社の事業の中心は、宝石・貴金属、時計、ブランド品バッグなどの販売・買取および質預りです。現在は東京都港区に本社を置き、関東・中部・関西・九州地方に24店舗を展開しています。
会社概要
■会社名 株式会社 大黒屋
■創業 1947年（昭和22年）4月
■設立 1953年（昭和28年）1月
■資本金 318,095千円
■決算日 3月31日
■代表取締役 代表取締役社長 小川 浩平
■事業内容 ブランド品（バッグ・時計・宝飾品等）、ジュエリー、洋服などの買取・販売及び質屋業
■本社所在地 東京都港区港南4-1-8 リバージュ品川3F
出典元： 株式会社大黒屋 プレスリリース
