株式会社博報堂のシンクタンクである博報堂生活総合研究所は、20歳から69歳までの男女1,500名を対象として、毎月「来月の消費意欲」を数値化する調査を実施しています。その結果は「来月の消費予報」として発表されます。

※調査日:12月2日から5日

2025年1月の消費意欲指数は49.9点で、前月に比べて-4.6ポイントの減少、前年比では+0.6ポイントの横ばいとなっています。

【1月の消費意欲に関するポイント】

Point1 1月は従来の引き締め意識が影響し、消費意欲が減少。ただし20代では前年比増加。

クリスマスや年末が過ぎた1月は、毎年消費意欲指数が低下する時期です。今年も前月より-4.6ポイントの大幅な減少が見られました。一方で前年比は+0.6ポイントで横ばいですが、年代別に見ると20代では+6.2ポイントの増加が確認されています。
消費意欲指数に対する自由回答の理由を分析した結果、前月に比べてポジティブな意見(12月の603件から1月の438件への減少)が大幅に減少し、逆にネガティブな意見(12月の674件から1月の819件への増加)が増加しています。具体的には、ポジティブな意見では「セールや安売り、福袋(12月の41件から1月の94件)」が増加したものの、「(年末年始や正月など)季節的な意欲向上」(12月の329件から1月の138件)が大きく減少し、「(ボーナスでの金銭的余裕)(12月の86件から1月の50件)」も減少しています。ネガティブな意見では、「12月までに多く使ったのでセーブした(12月の26件から1月の101件)」や「欲しいものがない、意欲がない(12月の304件から1月の351件)」が増加しています。また、「物価高や値上げ、円安(12月の85件から1月の91件)」は横ばいとなっております。
前年と比較すると、ポジティブな意見もやや増加(24年1月の408件から25年1月の438件)し、ネガティブなものは横ばいのままです。特にポジティブな意見では、「季節的な意欲向上(24年1月の114件から25年1月の138件)」が増加しており、「金銭的余裕(24年1月の32件から25年1月の50件)」も同様に増加していますが、20代での増加が顕著です(24年1月の8件から25年1月の21件)。全体として、新年の迎えにより消費意欲が高まる傾向が見られますが、クリスマスや年末の反動から、全体的には落ち着いた消費意欲になる見通しです。

Point2 消費意向は年末に高まった食品と衣料品で前月比減少。ただし「旅行」など特定で前年比増加。

「特に買いたい商品や利用したいサービスがある」と回答した人の割合は30.9%となり、前月比で-7.6ポイントの減少を記録しています。一方、前年比では+3.6ポイントの増加を示し、過去5年間の1月で最高値を達成しました。
16カテゴリー別に消費意向を分析した結果、前月比では「食品」、「外食」、「ファッション」、「理美容」、「飲料」の5カテゴリーで20件以上の減少が見られました。しかし前年比では「旅行」、「日用品」、「レジャー」、「飲料」、「食品」など7カテゴリーで20件以上の増加が観察されています。年末に消費意向が高まった食品や衣料品のカテゴリーは、例年通り前月から減少していますが、「旅行」などのカテゴリーでは前年よりも高い消費意向が期待されています。

出典元:株式会社博報堂 プレスリリース

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