2023年2月21日、株式会社ソーシャルPLUS(所在地:東京都文京区、代表取締役:岡田 風早)は、ソーシャルログイン・LINEのCRM活用サービス「ソーシャルPLUS」が導入されたサイトにおいて、LINE・Yahoo! JAPAN・Google・Facebook・Twitter・Appleの6種類のアカウントを対象に、2022年1月1日〜2022年12月31日のソーシャルログインの利用状況を調査したレポートを発表しました。

調査結果サマリ

  • スマートフォンで最も利用されたのはLINEログイン、PCで最も利用されたのはYahoo! JAPANログイン。
  • 6種実装サイトでの利用回数の割合は、1位がLINEログインで37%、2位がYahoo! JAPANログインで29%、3位がAppleでサインインで14%。
  • 導入するソーシャルログインの組み合わせでは、LINEログインのみが113サイトで最多。2020年に登場した「Appleでサインイン」を含めた6種のソーシャルログインを全て導入するサイトも増加した。
  • ソーシャルログインの導入組み合わせランキング5位までの導入パターン全てで、LINEログインが最も利用されていた。

本レポートの調査前提

  • 調査対象サイト数:345サイト
  • 調査対象:ソーシャルPLUSを導入しており、2022年12月時点でソーシャルログイン機能を提供している全サイト(一般消費者向けのECサイトや求人サイトなどが中心)
    • Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」の導入サイトは集計の対象外
  • ソーシャルPLUSが対応しているソーシャルログインは6種(LINE・Yahoo! JAPAN・Google・Facebook・Twitter・Apple)
    • ソーシャルPLUSでのソーシャルログイン実装組合せ数(実績):40通り
    • 何種類のソーシャルログインに対応しても、ソーシャルPLUSの利用料金は変わりません

スマートフォンで最も利用されたのはLINEログイン

図1:スマートフォンでのソーシャルログイン利用回数の割合図1:スマートフォンでのソーシャルログイン利用回数の割合スマートフォンでのソーシャルログイン利用回数の割合では、LINEログインが86%で最も利用されていました。続いてYahoo! JAPANが5%、TwitterおよびGoogleが3%、Appleが2%、Facebookが1%でした。

LINEアプリの国内MAUは9,400万人を超えており、人口の約7割をカバーしています。※1 LINEログインはLINEアプリと連動し、特にスマートフォンからは1タップでログインできる利便性の高さが特徴的です。また、LINEログインをおこなう過程で企業のLINE公式アカウントへの友だち追加やLINEのID連携も完了するため、友だち数の増加やLINEのメッセージ配信最適化を目指す目的でも導入が進んでいます。

※1 LINE Business Guide 2023年4-9月期 媒体資料( https://www.linebiz.com/jp/download/ )

PCで最も利用されたのはYahoo! JAPANログイン

図2:PCでのソーシャルログイン利用回数の割合図2:PCでのソーシャルログイン利用回数の割合PCでのソーシャルログイン利用回数の割合では、Yahoo! JAPANログインが32%で最も利用されていました。続いてGoogleが30%、LINEが23%、TwitterおよびFacebookが7%、Appleが1%でした。

Yahoo! JAPANログインは、ヤフオクなどの関連サービスを通じてYahoo! JAPANのアカウントに住所などの会員登録時に必要な項目が登録されていることが多いため、ソーシャルログイン時のフォームアシストで埋まる項目が多いのが特徴です。Yahoo! JAPANのユーザーは30代以上が8割を占めている※2 ため、サイトのメインユーザー層が30代以上で、PCでの購買・サイト利用が多いサイトを中心に導入されています。

※2  Yahoo! JAPAN 媒体資料( https://s.yimg.jp/images/listing/pdfs/yj_mediaguide.pdf )

デバイス別では、スマートフォンでの利用が9割以上

図3:デバイス別のソーシャルログイン利用状況図3:デバイス別のソーシャルログイン利用状況デバイス別では、スマートフォンからの利用ユーザーが全体の96%を占めました(図3)。

ソーシャルログイン 導入組み合わせランキング
2022年12月時点で「ソーシャルPLUS」を導入しており、ソーシャルログイン機能を提供しているサイト(キャンペーンサイトを除く)を対象に、「6種(LINE・Yahoo! JAPAN・Google・Facebook・Twitter・Apple)のソーシャルログインの中から、どの組み合わせで導入しているサイトが多いのか」を調査しました。

  • 集計期間:2022年1月1日~2022年12月31日
  • 調査対象サイト数:345サイト

図4:ソーシャルログイン 導入組み合わせランキング2022図4:ソーシャルログイン 導入組み合わせランキング2022

■ソーシャルログイン 導入組み合わせランキング2022

  • 1位:LINEのみ(113サイト)
  • 2位:Facebook・Twitter・Google・Yahoo! JAPAN・LINE(43サイト)
  • 3位:Facebook・Google・Yahoo! JAPAN・LINE(34サイト)
  • 4位:Facebook・Twitter・Google・Yahoo! JAPAN・LINE・Apple(19サイト)
  • 5位:Facebook・Twitter・Yahoo! JAPAN・LINE(15サイト)

■調査結果サマリ

  • LINEログイン単体での導入サイトが最多
  • 5位までの導入パターン全てで、LINEログインが最も利用されていた
  • Appleでサインインを含む6種のソーシャルログイン導入サイトが増加

参考資料

図5:6種(LINE・Yahoo! JAPAN・Apple・Google・Twitter・Facebook)のソーシャルログイン導入サイトにおける、ソーシャルログインの利用回数の内訳図5:6種(LINE・Yahoo! JAPAN・Apple・Google・Twitter・Facebook)のソーシャルログイン導入サイトにおける、ソーシャルログインの利用回数の内訳

図6:6種(LINE・Yahoo! JAPAN・Apple・Google・Twitter・Facebook)のソーシャルログイン導入サイトにおける、サイト別 最も多く利用されたソーシャルログイン図6:6種(LINE・Yahoo! JAPAN・Apple・Google・Twitter・Facebook)のソーシャルログイン導入サイトにおける、サイト別 最も多く利用されたソーシャルログイン

ソーシャルPLUS社 代表コメント | 各ログインの動向

ソーシャルログインの使われ方として、PCからSaaSのようなツールを登録する際に使うケースもあれば、一般消費者がスマートフォンからECサイトでの買い物時などに利用するケースもあります。「デバイス別ではスマートフォンでの利用が9割以上」という調査結果からもわかる通り、ソーシャルPLUSが導入されているサイトは主に後者です。

■LINEログインについて
2022年の調査結果においても、LINEログインが一番利用されていました。LINE公式アカウントでのCRM施策を見据える企業がLINEログインの導入を進めていることはもちろん、ユーザー目線でも使いやすいからこそ、多くの方に利用される結果になっています。
企業がLINEログインを採用する理由はシンプルで、ユーザーのスマートフォン利用割合の増加に比例する形で、売上に直結するメルマガの開封率が減っているためです。Eメールに次ぐコミュニケーションチャネルとして何がよいかと考えた際に、日本人口の約7割が利用しているLINE※3 を企業が選択するのは不思議なことではありません。近年では、店頭やイベント会場からの会員登録・会員証表示の簡略化を目的としたLINEログイン導入も増えています。

■Facebookログインについて
本国(米国)で個人情報関連の指摘を受けて以降、Facebookログインを利用するために年1回のレビューが必須になりました。レビューは英語でしかやりとりできないことや、個別の権限取得のハードルが上がったこと、Facebook自体の利用率が減っていることなどが影響し、最初からFacebookログインを選ばないケースや、Facebookログインをサイトから外す選択をとる企業が目立った1年でした。

■Yahoo! JAPANログインについて
目立った変化はないものの、若年層の新規ユーザーを増やせるかが課題と感じています。PayPayは幅広い年代で使われていますが、若年層ほどYahoo! JAPANアカウントを持っているという認識は薄いでしょう。Yahoo! JAPANの媒体資料においても、ユーザーの8割以上が30代以上となっています。※4 Yahoo!アカウントとLINEアカウントの統合が実現すると大きな追い風になるので期待してます。

■Twitterログインについて
サイト自体のユーザー層や実施施策との兼ね合いで多く使われるケースもあるのですが、Twitterは匿名で利用しているケースが多いため、実際の買い物などとは紐づけたくないユーザーが多い印象です。また、2023年2月には突然Twitter APIの有料化が告知されるなど、イーロン・マスク氏によって今後どうなるかが全く予想できなくなりました。今回はソーシャルログイン関連APIの有料化はされませんでしたが、サードパーティーのビューアプリを突然BANしたこともあり、プラットフォームビジネスに関わる開発者からの支持は下がっているでしょう。

■Googleログインについて
GoogleはGmailやAndroidユーザーが一定数いることにより安定しています。Google+が終了してからは特に安定しています。

■Appleでサインインについて
iOSアプリにソーシャルログインを入れる際はAppleでサインインも入れないとレビューを通過できないので、入れざるを得ないケースが増えてきています。スマートフォン上でのUXはLINEログインと同じく良いので、今後利用ユーザーが増えていく可能性は秘めています。

※3 LINE Business Guide 2023年4-9月期 媒体資料( https://www.linebiz.com/jp/download/ )
※4 Yahoo! JAPAN 媒体資料( https://s.yimg.jp/images/listing/pdfs/yj_mediaguide.pdf )

ソーシャルログインを取り巻く状況2022 まとめ

2022年の調査では、LINEログインが最も多く利用されたソーシャルログインという結果になりました。LINEログインはエンドユーザー目線でもスマートフォンから利用しやすく、かつ企業目線でもLINE公式アカウントへの友だち追加やID連携を促進できるというメリットがあり、昨今ますます導入・活用が進んでいます。

しかしながら、「ソーシャルログイン 導入組み合わせランキング」の詳細を見ると、Yahoo! JAPANログインやGoogleログイン、Appleでサインインが最も利用されたサイトもあります。導入先サイトのユーザーとの相性や、ソーシャルログイン導入によって実現したいことを精査したうえで、導入するソーシャルログインを決めるのがよいでしょう。

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