
転売目的の不正注文をリアルタイムで検知・防止するシステム「Spider AF」を提供している株式会社Spider Labs(東京都港区、代表取締役:大月 聡子、以下「Spider Labs」)は、ブラックフライデーおよび年末商戦を控え、EC市場における転売等を目的とした不正注文に関する最新動向を発表しました。
同社のデータベース分析によると、Bot・VPN・ジオマスキング・リスト型転売といった多様化・高度化した不正行為が依然として高い水準で続いていることが明らかになっています。2025年の国内D2C(Direct to Consumer:メーカーやブランドが仲介なしで自社ECなどを通じて直接販売するモデル)市場では、転売目的などの不正注文による損失額が前年比78億円増の推計1,836億円に達する見込みです。Spider Labs社は繁忙期を迎えるEC事業者に向けて、「発送前の不正対策」の重要性を強調しています。
この記事の目次
国内ECの不正注文は年々増加。D2C市場の損失額は2025年に前年比78億円増の1,836億円へ
転売対策ツール「Spider AF」による新たな調査結果では、国内D2C市場における転売目的等の不正注文による推計損失額は以下のように推移しています。
- 2024年:1,758億円
- 2025年:1,836億円
これは前年比78億円増となる見込みです。(※)5年間で見ると2020年比で約1.7倍に膨張しており、EC市場の拡大とともに不正手口の高度化も進行しています。初回割引や限定販売を狙った買い占め行為は今も継続しており、ブランド体験の毀損や正規ユーザーの購入機会損失が深刻な問題となっています。

※算出方法:『売れるネット広告社』の「デジタルD2C」の市場動向調査をもとに、「Spider AF」検知対象企業138社における2024年1月1日〜12月31日の平均不正注文発生率(6%)を用いています。
ブラックフライデー週は"売上のトリガー週"、不正が紛れ込みやすい環境に
EC市場では、例年11月下旬のブラックフライデーを含む週が、多くの商品ジャンルで売上が急増するトリガー週と呼ばれています。この時期は注文数やアクセス数が急増することから、事業者のチェック体制が逼迫し、不正行為が見逃されやすい環境要因が重なります。
Spider Labs社の分析によれば、2025年上期に「Spider AF 転売対策」を導入した157社において、19万5,429件(全体の4.2%)、1日平均1,067件の不正注文が検知されています。このような背景から、年末の繁忙期に向けて"発送前チェック"の重要性がますます高まっているとのことです。
技術型の不正が拡大、手口は"闇バイト型"へも進化
Spider Labs社では、IP制限や人の目では発見が困難な"技術型の不正"を検知しています。Bot・VPN偽装・使い捨てメール・リスト型転売などの手法に加え、近年ではSNSで購入役を募集する闇バイト型スキームの存在も確認されているとのことです。
これらの不正手口は「一般ユーザーに紛れやすい」「重複検知が困難」「技術偽装と併用される」という特徴を持つため、従来の対策手法では把握することが難しくなっています。
Spider Labs代表取締役・大月聡子 コメント

技術で不正注文を「発送前に見抜く」対策が、ブランド体験を守る最後の砦
「Spider AF 転売対策」は、10項目以上の複合ロジックによる注文挙動解析を実施し、不正注文をリアルタイムで可視化します。カートシステムとの連携により、発送前の差し止めや、購入前段階でのリアルタイムブロック(オプション)が可能になっています。
実際に同システムを導入した企業では、発送差し止め対策を継続的に行うことで、ピーク時の不正注文が3分の1まで減少した事例も報告されています。
「Spider AF 転売対策」について

Spider Labs社が提供する転売対策ツール「Spider AF」は、高度化・巧妙化する不正手口に対抗するために、複合的なロジックを活用してリアルタイムで転売目的の不正注文を検知するシステムです。
Botを使った一斉アクセスや自動注文、VPNやプロキシサーバーによるジオマスキング(アクセス地域の偽装)といった、正規ユーザーを装う高度な手口に特化した対策を提供しています。さらに、10項目以上のカテゴリを多角的に組み合わせた複合的な要因に基づいて不正を検知します。
これらの情報を基に不正行為をリアルタイムで可視化し、購入後のチェックプロセスを通じて、商品が発送される前に不正転売ヤーの手に渡るのを防止することが可能となっています。
調査概要
【2024年 不正注文率調査概要】
・調査期間:2024年1月1日〜12月31日
・調査機関:株式会社Spider Labs
・調査対象:転売対策ツール「Spider AF」で不正注文検知機能を利用した企業138社
・サンプル数:6,834,287件
・調査方法:自社データベース
株式会社Spider Labs について
社名:株式会社Spider Labs
本社所在地:東京都港区南青山7-10-3 南青山STビル4階
代表取締役:大月 聡子
事業内容:マーケティングセキュリティツール「Spider AF」の企画・開発・運営・販売
アドフラウド・転売・不正リード・アフィリエイト等不正対策ソリューションの提供
設立:2011年4月
出典元: 株式会社Spider Labs プレスリリース













