TikTok、心身の健康をサポートする新機能「時間とウェルビーイング」スペースを導入

ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」が、ユーザーの心身の健康とデジタル習慣の向上を目的とした「時間とウェルビーイング(Time and Well-being)」スペースを新たに発表しました。この新機能では、リラックスしながらより意識的にTikTokを楽しむための様々なツールが提供されるとのことです。

今回のアップデートは、TikTokが継続的に推進してきた、特に10代の若者の安全とウェルビーイングを支援するための取り組みの延長線上に位置づけられています。TikTokでは10代のアカウントに対して、50項目以上の安全やプライバシー、セキュリティ設定が自動的に適用されており、彼らが創造性を発揮し、友人と交流し、学びを深めることができる安全な環境を整えているとのことです。

今年、TikTokは瞑想エクササイズ機能を導入し、10代の利用者が夜間にリラックスできるよう午後10時に自動起動する仕組みを実装しました。その後この機能はすべてのユーザーに拡大され、現在ではTikTokコミュニティの約4分の1が瞑想エクササイズを利用しているそうです。さらに、健全なデジタル習慣を促進する「ウェルビーイングミッション」を開始し、信頼性の高いメンタルヘルス情報を提供するため「Mental Health Education Fund」を22の国と地域に展開したとのことです。

TikTokはさらに、家庭環境がそれぞれ異なる10代の利用者に配慮し、「ペアレンタルコントロール」機能を拡充しました。保護者が必要に応じて子どものTikTok利用を一時的に停止できる「休憩タイム」機能を導入したほか、より多くの設定項目の透明性を向上させています。直近の1か月間だけでも、100万人以上の利用者が「ペアレンタルコントロール」機能を活用しているとのことです。

TikTokの新しい「時間とウェルビーイング」スペースについて

「時間とウェルビーイング」スペースは、ユーザーがリラックスし、精神的な健康を維持するために特別に設計されたものです。調査によれば、TikTokユーザーは非利用者と比較して、瞑想やマインドフルネスに対する関心が高い傾向にあることが示されているとのことです。

この新機能は、これまでの「スクリーンタイム管理」ページを刷新し、以下の新機能を提供します:

  • アファメーションジャーナル:日々の気分を記録できるジャーナル機能で、120種類以上のアファメーションカードをダウンロードしたり、他のユーザーと共有したりすることが可能です。
  • サウンドジェネレーター:雨の音、波の音、ホワイトノイズなどをお好みで再生できます。調査結果では、TikTokユーザーは非利用者と比較して、睡眠やリラックスを目的に音楽を聴く傾向が14%高いことが判明しています。
  • 呼吸エクササイズ:多様なタイプのマインドフルな呼吸法を提供し、心身のリラックスをサポートします。

また、スクリーンタイムの設定方法や「おすすめ」フィードのカスタマイズ方法、「ペアレンタルコントロール」機能の活用方法など、TikTokの各種ツールを最大限に活用するための実践的なクリエイター制作動画も紹介されているようです。

新たな「ウェルビーイングミッション」について

新スペースの公開に合わせて、4つの新しい「ウェルビーイングミッション」も導入されました。これらは短時間で取り組める課題形式で設計されており、バランスの取れたデジタル習慣を育成することを目的としています。ミッションを達成するとバッジが獲得できる仕組みとなっています。

  • 睡眠時間ミッション:夜間のTikTok利用を控えることを促すミッションです。睡眠時間中に瞑想を行うことでもバッジを獲得できます。8週間連続で達成すると「ウェルビーイングツリー」が成長する仕組みになっており、これはロンドンで開催されたユースカウンシルサミットでの意見を取り入れて実現したとのことです。
  • デイリースクリーンタイムバッジ:スクリーンタイムの制限を自ら設定し、その目標を達成することでバッジが獲得できます。
  • ウィークリースクリーンタイムミッション:週間のスクリーンタイムレポートを確認することで、TikTokに費やす時間をより意識的に振り返る機会を提供します。
  • ウェルビーイングアンバサダーミッション:他のユーザーをウェルビーイングミッションに招待することでバッジを獲得できるミッションです。

TikTokは、特に10代の若者がより目的意識と自信を持ってテクノロジーを活用できるよう支援する機会があると考えているとのことです。このスペースの設計にあたっては、「制限的アプローチは罰則的な印象を与え、逆効果になりうる」という学術研究の知見を考慮し、「Digital Wellness Lab」の専門家との協議を通じて、若者の安全とウェルビーイングを実質的に支援するための臨床的見解を取り入れたと発表しています。

さらに、ユースカウンシルをはじめとする10代の若者の意見も積極的に取り入れており、調査では10代の3分の2が「デジタル利用を管理するツールは有用である」と回答しているそうです。これまでのテスト運用では、新スペースの利用継続率が従来のスクリーンタイム設定メニューよりも高く、特にアファメーションジャーナルが最も人気の機能として好評を博しているとのことです。

ユースカウンシルメンバーのコメント

Tomáš Čermák(19歳)、TikTokユースカウンシルメンバーは次のようにコメントしています:

「現在のオンライン環境において、ウェルビーイングは最優先されるべき事項です。私のプロジェクトが実現し、世界中の何百万人もの人々に体験してもらえることを非常に嬉しく思います。このアイデアは『TikTokユースカウンシル』の場から生まれたもので、適切なプラットフォームが提供されたとき、若者がいかに大きな影響力を持ちうるかを示す好例となっています。『時間とウェルビーイング』スペースがもたらす変化を見るのが楽しみであり、ティーンエイジャーから大人まで、オンライン生活のバランスを取る手助けになることを願っています。」

「時間とウェルビーイング」スペースの利用促進について

TikTokは、この新しく導入された「時間とウェルビーイング」スペースを利用者が自然に活用できるよう工夫しているとのことです。例えば、1日のスクリーンタイム上限に達した場合や、睡眠時間の設定が有効になっている場合に、このスペースへアクセスできるリンクが表示されるようになっています。また、休憩を提案する動画にも新スペースへの案内が追加され、より利用しやすく、発見しやすい環境づくりが進められているようです。今後も、これらのツールが日常的に活用されるよう、さらなる機能の拡充が予定されており、TikTok全体の体験の中でどのように統合していくかについても継続的な検討が行われているとのことです。

また、TikTokは2026年に向けて、イースト・ロンドン大学の研究者に対し、若者や家族、デジタルウェルビーイング分野の研究を支援するために、合計15万ドルの助成金を提供することを発表しました。さらに、コミュニティからのフィードバックをもとにテストを継続しながら、今後もさらなる取り組みを展開していく予定だということです。

専門家コメント

Dr. Vicki Harrison、TikTok Content Advisory Counsel メンバー/スタンフォード大学 精神医学 青少年メンタルヘルス&ウェルビーイングセンター Program Director は次のようにコメントしています。

「TikTokがユースカウンシルからの直接のフィードバックに基づいて行動し、人々がスクリーンタイムを管理し、利用時にウェルビーイングを中心に据えることを支援するための一連の機能を拡充したことを高く評価します。」

Dr. Eva Trujillo、Comenzar de Nuevo エグゼクティブディレクターは以下のようにコメントしています:

「テクノロジーの使用方法は、メンタルウェルビーイングに多大な影響を与えます。新しい『時間とウェルビーイング』スペースは、思いやり、バランス、内省を重視して設計されたデジタル環境への重要な一歩だと言えます。プラットフォームが科学的根拠と社会的責任を設計に組み込むことにより、利用者がテクノロジーや自分自身とより健全な関係を構築する手助けとなるのです。」

出典元:Bytedance株式会社 プレスリリース

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