日本発動画生成AI「NoLang」が英語動画自動生成でインバウンド観光業界をサポート - 訪日外国人への情報発信を強化

日本発の動画生成AIサービス「NoLang(ノーラン)」を提供する株式会社Mavericksが、訪日外国人観光客向けの英語動画自動生成機能を強化したことが発表されました。この機能により、観光・飲食・宿泊業界における訪日外国人向けの広報活動や現場での対応をAIがサポートします。

同機能は、最新の生成AIが英語ナレーションと英語字幕付きの高品質動画をリアルタイムに生成できるのが特徴です。動画内では魅力的なキャラクターのAIアバターを使用したり、対話形式の説明動画を作成したりすることも可能となっています。これにより、人材不足や高額な制作コスト、属人化といった課題を解消し、動画の訴求力を活かして言語の壁を越えたサービス提供が実現できると同社は説明しています。

インバウンド需要は過去最高も、現場では「言葉の壁」と「動画発信」が課題に

近年、日本へのインバウンド需要は急速に回復・拡大しており、令和6年の訪日外客数は過去最高の3,687万人(日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数」による)を記録しました。この大きなビジネスチャンスを背景に、観光・飲食・宿泊業界では主に二つの課題が浮き彫りになっています。

一つ目の課題は、現場での多言語対応の遅れです。観光庁の調査によると、訪日外国人旅行者の旅行中の困りごととして「施設スタッフとのコミュニケーションがとれない」(26.1%)、「多言語表示の少なさ・わかりにくさ」(21.8%)が上位に挙げられています。特に困った場所としては「飲食店」(28.5%)が最も多いという結果が出ています。これらのデータからは、現場での円滑なコミュニケーションやわかりやすい多言語案内が依然として不足している実態が見えてきます。しかし、多くの施設や店舗では対応可能な人材の確保が追いつかず、採用・教育コストの増大が大きな負担となっているのが現状です。

もう一つの課題は、訪日前の広報・PRにおける問題です。最新の調査結果では、訪日外国人が訪日前に役立ったと感じる情報源として「SNS」(40.6%)や「動画サイト」(37.9%)が上位を占め、使用言語は「英語」(48.8%)が最多となっています。これは、情報収集の手段がテキストから動画やSNSへシフトしており、英語での情報発信がいかに重要かを示すものです。ただし、英語での動画コンテンツ制作には翻訳やナレーション手配などに多くの工数とコストがかかるため、リソースが限られる事業者にとっては大きな障壁となっています。

動画生成AI「NoLang」がインバウンド対応を強力にサポート

こうした課題を解決するために、動画生成AI「NoLang」は英語での動画作成を完全に自動化する機能を提供しています。外国人に人気の日本のアニメ風アバターを起用した動画も作成可能であり、これにより企業のブランド強化や統一化にも貢献できるとのことです。さらに、対話形式の動画を作成できるため、外国人観光客にサービスの魅力や観光地の情報を詳細に伝え、理解促進を効果的にサポートします。

具体的な活用例としては、ホテルや旅館における「大浴場の入浴マナー」の説明や、駅での「複雑な乗り換え・券売機の操作」案内、観光施設での「参拝方法」のレクチャー、飲食店における「タッチパネルや券売機での注文方法」などが挙げられます。これらは従来、スタッフが対面で説明しきれなかった細かな情報を、NoLangがアバターを通じて24時間自動で提供することを可能にします。

また、SNSや動画サイト向けに、アバターを用いて地域の魅力を紹介するショート動画を、テキストから即座に作成できる点も特徴です。「桜の見頃はいつ?」「おすすめのローカルフードは?」といった、外国人観光客が旅行前に抱く疑問に対し、アバターが対話形式で答えるFAQ動画を自動生成し、海外のターゲット層に向けて配信することもできます。

これにより、宿泊・観光施設や飲食店、交通拠点などの現場における英語人材の採用・配置コスト削減や、訪日外国人観光客向けの訴求力の高い広報・PR活動の実現が期待できます。

主な活用シーン

飲食・宿泊施設

日本語のメニューやサービス紹介資料を英語動画化し、デジタルサイネージや客室タブレットで放映することで、おすすめメニューの訴求や利用ルールの円滑な伝達を実現できます。これにより、言語の壁を超えたサービス提供が可能になります。

観光施設・自治体

観光案内パンフレット(PDF、pptx資料)を魅力的な英語のPR動画に変換できます。NoLangに用意された100種類を超える豊富なAIアバターから選択し、独自性の高い魅力的な動画を作成することが可能です。SNSやWebサイトで発信することで、外国人旅行者への効果的な集客(認知獲得)につなげることができます。

このほかにも、幅広い業界でNoLangを活用することができます。

今後の展望

株式会社Mavericksは、今後「NoLang」の多言語対応をさらに強化し、英語だけでなく他の主要言語への対応も順次拡大する計画を発表しています。AIの力で世界中の「言語の壁」を解消し、リアルタイム動画生成AI「NoLang」をはじめとする先端的なAIプロダクトの開発を通じて、日本のインバウンド市場の活性化と、あらゆる企業のグローバルコミュニケーションに貢献することを目指しているとのことです。

株式会社Mavericks 会社概要

会社名:株式会社 Mavericks

本社所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷三丁目 43-16 コア本郷ビル 1 階 A 室

代表者:Founder CEO 奥野 将太

設立:2023年9月12日

事業内容:様々な業種・業態で展開可能なシステム・プロダクトの開発、リアルタイム動画生成AI「NoLang」や超解像化技術「カクダイ」などの提供、購読者日本最多※の最新のAI情報を届けるメルマガ「AI Newsletter」の提供

株式会社Mavericksは、プロダクトアウト型の生成AIスタートアップとして、リアルタイム動画生成AI「NoLang」や超解像化技術「カクダイ」など、先端的な自社プロダクトを多数保有しています。同社は生成AI時代の開発現場の先端をキャッチアップしている、開発力に特化したチームであるとされています。

NoLangを活用することで、インバウンド需要の拡大に伴う言語の壁を解消し、訪日外国人観光客へのより効果的な情報提供や魅力発信が可能になります。これは観光業界にとどまらず、あらゆる業界でグローバルコミュニケーションを強化するための新たなソリューションとして注目されています。

出典元:株式会社Mavericks プレスリリース

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