
株式会社ecbeing(イーシービーイング 本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:林 雅也)は、FAX注文をAI-OCR(AI-Optical Character Recognition)で読み込み、EC構築プラットフォーム「ecbeing」に取り込むことで、アナログ注文とオンライン注文の納期回答や出荷処理を一元化する「AI-OCR連携ソリューション」をリリースしたことを発表しました。
AI-OCR(AI-Optical Character Recognition)とは、AI技術(特に機械学習やディープラーニング)を活用し、紙文書や画像に含まれる手書き文字や非定型のフォーマットを高い精度で認識・データ化する技術です。
この記事の目次
AI-OCR連携ソリューションについて
背景
BtoB-ECの導入が進む一方で、一般的なECプラットフォームでは受注取引だけが電子化し、FAXでの注文や営業介在の取引は置き去りになっていることが多くあります。企業全体で見たときのデジタル化が中途半端になっているケースは、様々な課題を発生させる原因となっています。

FAX注文はシステムへの二重入力が必要となり、手間がかかるだけでなく人的ミスを誘発します。FAX機器の維持費や紙、トナーなどの消耗品コストに加え、手作業での確認・転記に人的リソースが割かれるため、コストは増大する傾向にあります。
さらに、紙ベースでのやり取りは「誰がいつ処理したか」という業務履歴が残りにくく、進捗の追跡が困難です。注文書の紛失や重複送信、読み間違いといったリスクも常に伴い、トラブルの原因となることが指摘されています。
このように、FAX注文の存在が業務全体のデジタル化を妨げ、業務効率化の大きな足かせとなっているのが現状です。
機能
このような課題を解消し、企業の業務効率化を支援すべく株式会社ecbeingは新たに「AI-OCR連携ソリューション」をリリースしました。
AI-OCR連携ソリューションはFAX注文をAI-OCRで読み込み、CSV化し、そのCSVを「ecbeing」に取り込むことで納期回答や出荷処理を一元化するソリューションです。

FAX注文では得意先ごとに様々なレイアウトになっており、FAX用紙自体に商品コードや得意先コードの記載がないケースが多いのが特徴です。同社の「ecbeing」のバックオフィス取り込みプログラムが「ecbeing」の商品マスタや得意先マスタと連携することで、コードの逆引きや補完を可能にする仕組みを提供しています。
また、AI-OCR連携ソリューションでは「ecbeing」へ連携するファイルレイアウトをカスタマイズすることが可能なため、ユーザーが既に利用しているAI-OCRとの連携も可能となっています。
見込まれる効果
EC化率の向上
ECサイト上で納期回答を行うことにより、得意先は24時間いつでも納品予定や出荷状況を確認できるようになります。この納期確認をきっかけとして得意先をECサイトへ誘導することで、電話やFAXに代わるチャネルとして自然な形でEC化を促進することが期待されています。
業務効率化
FAX情報を一から手入力する手間がなくなり、人件費の削減、FAX機器の削減やペーパーレス化の推進に繋がります。また、二重入力の削減に伴う入力ミスの軽減といった効果も見込まれています。
さらに、電子帳簿法に向けた注文デジタル化の取り組みが推進できるメリットもあります。
DX化の推進
全社の受注データを一元管理することで、これまで見えなかった新たな価値が生まれます。まず、全ての注文データと在庫データをリアルタイムで突き合わせることで、欠品や過剰在庫を防ぐ在庫の最適化が実現可能となります。
また、中長期的な営業活動の視点でも大きく変わることが期待されています。注文頻度が落ちている顧客、つまり離反の兆候がある顧客をシステムが分析可能になり、営業担当者へタイムリーなフォローアップを促すことで、営業活動の効率化に繋がります。
さらに、蓄積された注文履歴は顧客満足度の向上にも直結します。納期遵守率や誤配送率といったサービス品質を客観的なデータで分析し、改善すべき点を明確にすることが可能になると説明されています。
ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」について
ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」は、1999年のサービス販売開始以来、大手や中堅企業を中心に1,600サイト以上の導入実績があるECのプラットフォームシステムで、国内トップシェアを誇るEビジネスの総合ソリューションです。
同プラットフォームは業種や業態を問わず、EC戦略立案から、ECサイト構築、デジタルマーケティング・デザイン支援、EC専用クラウドインフラ・セキュリティまでワンストップで提供が可能となっています。
ただECを構築するだけでなく、顧客ロイヤリティをあげる「ファンマーケティング」、顧客を引き付ける魅力的なコンテンツを発信する「メディアコマース」、会員データを活用した店舗連携やアプリ等の複数の接点で最適な購買体験を提供する「オムニチャネル」など、利用企業のEビジネスに合わせたサービスの提供を可能としています。
また、変化するニーズに合わせて自社開発してきたMA・CMS・CRM・レビュー・SNS連携・動画・店舗予約・アプリなどの自動バージョンアップする「マイクロサービス」も幅広く用意されています。
これらを開発650名、マーケティング300名の国内最大の体制が支援し、EC事業者へのサービス提供を可能にしています。
なお、ecbeingは2008〜2024年度、ECサイト構築(カスタマイズ型、SaaS/PaaS)市場占有率においてトップシェアを獲得しています(2022年度まで富士キメラ総研の過去の調査結果を基に同社推定、2023年度以降は富士キメラ総研「ソフトウエアビジネス新市場」より)。
株式会社ecbeingについて
名 称 : 株式会社ecbeing
設 立 : 2012年10月1日
本 社 : 東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー
代表者 : 代表取締役社長 林 雅也
資本金 : 2億円 *2025年4月1日現在
事業内容: ECサイト構築、ECビジネスコンサルティング、ECサイトデザイン制作、ECプロモーション・マーケティング、EC専用インフラサービスをワンストップでご提供
出典元: 株式会社ecbeing プレスリリース