
株式会社Leaner Technologiesは、トラスコ中山株式会社が提供する外部カタログ「トラスコ オレンジコマース」とパンチアウト連携を開始したことを発表しました。この連携により、企業の調達・購買業務における効率化と生産性向上を強力に支援することが可能になります。

この記事の目次
連携の背景と目的
現代の企業における間接材の購買業務には、さまざまな課題が存在しています。その代表的なものとして「購買実態の不透明化」「コスト削減機会の損失」「業務の非効率化」が挙げられます。これらの課題は多くの企業が直面している共通の問題となっています。
具体的には、部署ごとに個別の購買が行われることで、誰が、何を、いくらで購入しているのかという全社的な購買実態の把握が困難になっています。その結果、同一商品でも部署や担当者によって価格にばらつきが生じたり、会社全体の購買力を活かしきれずにコスト削減の機会を逃してしまうケースが数多く報告されています。
さらに、従来の購買プロセスでは申請書や見積書のやり取りが複雑化しがちで、書類の不備やデータ入力ミスなどが多発することも業務効率低下の大きな要因となっています。こうした非効率な業務フローは、担当者の作業負担を増大させるだけでなく、企業全体のリソース配分にも悪影響を及ぼしています。
これらの課題解決に向けて、株式会社Leaner Technologies(以下、リーナー社)は、複数のECサイトを横断して購買プロセスから購買データの蓄積までを一元管理できる購買プラットフォーム「リーナー購買」を提供しています。このプラットフォームを導入することで、企業は購買業務の可視化と標準化を実現し、コスト削減と業務効率化の両立が可能になります。
一方、トラスコ中山株式会社は、生産現場で使用される作業工具、測定工具、切削工具をはじめとする工場用副資材(プロツール)を網羅する商品検索サイト「トラスコ オレンジブック.Com」を運営しています。現在、同サイトには約400万アイテムの商品情報が掲載されており、製造業を中心とした多くの企業に活用されています。また、全国28か所に設置された物流センターには61万アイテムもの在庫を保有し、独自の配達網を構築することで、モノづくり現場の資材調達における利便性向上を積極的に支援しています。
今回のパンチアウト連携は、こうした両社の強みを組み合わせることで実現したものです。パンチアウト連携とは、企業の調達システムと外部ECサイトを連携させ、外部ECサイトでの商品選択や注文情報を自社の調達システムに自動的に取り込む仕組みのことを指します。
この連携により、「リーナー購買」の利用企業は、同システム上から「トラスコ オレンジブック.Com」に掲載されている膨大な商品情報へとシームレスにアクセスし、検索から発注までの一連のプロセスを一つのプラットフォーム上で完結させることが可能になります。また、トラスコ中山の販売代理店を通したビジネスモデルをシステム化することも実現し、調達プロセスの透明性と効率性が大幅に向上します。
両社はこの連携を通じて、顧客企業の調達業務における非効率なプロセスを根本から改善し、より迅速かつスムーズな購買体験の提供を目指しています。これにより、企業の購買担当者の業務負担軽減だけでなく、間接材調達全体のコスト削減にも貢献することが期待されています。
各社代表コメント
リーナー社 代表取締役社長 大平裕介氏のコメント

「この度、トラスコ中山様と連携を発表できることを大変光栄に思います。当社は日本の複雑な調達課題に対し、DX推進サービスの提供を通し、その解決に取り組んでまいりました。工具、作業用品、保管用品、運搬機器、清掃用品など、幅広いジャンルのプロツールに強みをもつ「トラスコ オレンジコマース」とのパンチアウト連携により、調達領域全体の生産性向上に向けて、両社で力強く躍進できると確信しています。今後も、両社の専門性と知見を掛け合わせ、より多くの企業のDX推進に貢献してまいります。」とコメントしています。
トラスコ中山株式会社 上席執行役員 営業本部長 山本雅史氏のコメント

「トラスコ中山は創業以来、日本のモノづくり現場の『必要なときに、必要なモノを、必要なだけ』というニーズにお応えするために、独自のプロツールの供給体制を構築してまいりました。ビジネス環境が目まぐるしく変化する今、お客様の抱える課題は多岐にわたります。今回リーナー様との連携により、多くの新たな企業様に当社サービスをお使いいただくことになります。私たちは今後も常にお客様目線で独自のサービスを磨きこみ、ご利用企業様における間接材購買の課題解決に貢献してまいります。」と述べています。
パンチアウト連携がもたらす具体的なメリット
今回のパンチアウト連携によって、企業はどのようなメリットを享受できるのでしょうか。主な利点として、以下の点が挙げられます。
まず第一に、購買プロセスの簡素化と効率化が実現します。従来は複数のシステムやウェブサイトを行き来する必要があった購買業務が、「リーナー購買」という単一のプラットフォーム上で完結するようになります。これにより、購買担当者の作業時間が大幅に削減され、業務効率の向上につながります。
第二に、購買データの一元管理と可視化が促進されます。誰が、いつ、何を、いくらで購入したかという情報が自動的に記録・蓄積されるため、企業全体の購買実態を正確に把握することが可能になります。これにより、予算管理や経費削減のための分析が容易になり、より戦略的な購買計画の立案が可能になります。
第三に、承認フローの最適化と標準化が進みます。システム上で明確な承認ルートが設定できるため、申請から承認までのプロセスがスムーズになり、承認の遅延や書類の紛失といったリスクが軽減されます。また、全社共通の承認基準を適用することで、部署間の不均衡も解消されます。
さらに、トラスコ中山の豊富な商品ラインナップへのアクセスが容易になることで、企業は必要な工具や資材を迅速に見つけ出し、適切なタイミングで調達することができるようになります。これは特に製造業やモノづくりの現場において、生産性向上と納期短縮に直結する重要な要素となります。
会社概要
トラスコ中山株式会社
トラスコ中山株式会社は、生産現場で必要とされる作業工具、測定工具、切削工具をはじめ、あらゆる工場用副資材(プロツール)の卸売業を展開している企業です。全国28か所に設置された物流センターには61万アイテムもの豊富な在庫を保有し、独自の物流網を活用して顧客に商品を届ける体制を構築しています。
さらに2026年5月には、新たに国内最大規模となる物流センター「プラネット愛知」(愛知県北名古屋市)の稼働を予定しています。この新センターでは100万アイテムの在庫を保有し、最先端の物流機器を導入することで、業界における「最速」「最短」「最良」の納品の実現を目指しています。
また、同社はプロツール唯一の総合カタログとして「トラスコ オレンジブック」を年間約15万部発刊しているほか、オンライン検索サイト「トラスコ オレンジブック.Com」を運営し、約400万アイテムの商品情報を公開しています。これらのサービスを通じて、モノづくり現場における資材調達の利便性向上を使命として企業活動を展開しています。
法人名:トラスコ中山株式会社
代表者:代表取締役社長 中山 哲也
所在地:東京都港区新橋四丁目28番1号 トラスコ フィオリートビル
設立:1964年3月2日
株式会社Leaner Technologies
株式会社Leaner Technologiesは、「調達のスタンダードを刷新し続ける」をミッションに掲げ、企業の調達・購買業務のデジタル化と効率化を支援するソリューションを提供しています。主力サービスとしては、ソーシングの高度化を実現するソーシングDXクラウド「リーナー見積」や、購買プロセスを一元管理する購買プラットフォーム「リーナー購買」などがあります。
同社のサービスは、企業の調達部門が保有する過去のデータや、取引先・社内関係者とのコミュニケーションなど、業務プロセス全体をデジタル化することに焦点を当てています。さらに、蓄積されたデータの活用を促進することで、調達部門の生産性向上だけでなく、企業全体の利益率向上にも貢献することを目指しています。
特に「リーナー購買」は、複数のECサイトを横断して利用できる購買プラットフォームとして、企業の間接材調達における非効率なプロセスを根本から改善し、業務効率化とコスト削減を同時に実現するソリューションとして注目を集めています。今回のトラスコ中山とのパンチアウト連携は、同サービスの機能拡充と利便性向上における重要なステップとなります。
法人名:株式会社Leaner Technologies
代表者:代表取締役 大平 裕介
所在地:東京都品川区東五反田5-22-33 TK池田山ビル2F
設立:2019年2月22日
出典元:株式会社Leaner Technologies プレスリリース