
BEENOSグループで海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」を運営するtenso株式会社が、株式会社大丸松坂屋百貨店が運営する「大丸松坂屋オンラインストア」の越境EC支援を開始することになったと発表しました。この提携により、大丸松坂屋オンラインストアは世界約120の国と地域に日本から厳選された商品を販売することが可能になります。
Buyeeの越境ECサービス「Buyee Connect」を導入することで、大丸松坂屋オンラインストアは言語、決済、国際配送といった海外販売における障壁を解消し、グローバルな顧客に向けてサービスを拡大していくとのことです。
この記事の目次
300年以上の歴史を持つ大丸松坂屋、越境ECで新たな顧客層へ
300年以上の歴史を持つ大丸と松坂屋が合併して誕生した大丸松坂屋百貨店は、常に新たな価値創出を目指しているとのことです。同社は顧客との持続的な関係構築を目的とした取り組みの一環として、ECサイトで百貨店ならではのギフトやスイーツ、高品質な日用品などの販売に注力してきました。
近年、同社の店舗には多くの訪日外国人客が訪れており、購入した商品の国際配送に関する要望や、帰国後の商品購入方法についての問い合わせなど、海外顧客からの需要が明確に表れているそうです。このような海外からの需要増加に応えるため、同社は自社ECサイト「大丸松坂屋オンラインストア」に越境対応サービス「Buyee Connect」を導入することを決定したとのことです。
Buyeeが提供するサービスにより、言語、決済、国際配送といった海外販売における課題が解消され、大丸松坂屋オンラインストアは世界約120の国と地域への販路を大幅に拡大することが可能になります。また、海外のお客様は大丸松坂屋百貨店が日本全国から厳選した優れた商品を、自国にいながら購入できるようになります。
大丸松坂屋オンラインストアのコメント
大丸松坂屋オンラインストアは、この提携について次のようにコメントしています。「大丸松坂屋オンラインストアは、国内外すべてのお客様に快適で心地よいお買い物体験を届けたいと願っています。「Buyee Connect」の導入は、その思いを形にする大きな一歩と考えます。これからも時代に寄り添いながら、皆様にとってより便利で魅力的なオンラインストアを目指してまいります。」
Buyee Connectサービスについて
「Buyee Connect」は、日本のECサイトにアクセスする海外ユーザー向けの購入サポートサービスです。このサービスを導入することで、ECサイト事業者は自社サイトの仕様を変更することなく、海外約120の国と地域へ販売チャネルを拡大することができます。
海外のお客様にとっては、購入時の表示言語を19言語から選択できるメリットがあります。さらに、海外で主流の決済方法も利用可能であり、Buyeeが購入手続きや海外発送手続き、多言語でのカスタマーサポートなどをワンストップで提供します。
これにより、日本の企業は言語や国際物流といった海外展開の障壁を低減し、効率的に国際市場にアクセスすることができるようになります。また、海外のお客様は自国の言語で日本の商品を閲覧・購入できるため、ショッピング体験が大幅に向上します。
今後の展望
大丸松坂屋百貨店とtenso株式会社の提携により、日本の伝統ある百貨店の厳選された商品が世界中の顧客に届けられるようになります。この取り組みは、日本の小売業界がグローバル市場に進出する重要な事例となっています。
訪日外国人観光客の増加に伴い、日本の商品に対する海外からの関心も高まっています。この越境EC展開は、店舗で日本の商品を体験した外国人観光客が帰国後も継続して購入できる環境を整えるものであり、新たな顧客体験の創出と長期的な関係構築につながることが期待されます。
また、こうした取り組みは、国内市場の成熟化や人口減少といった課題に直面する日本の小売業界にとって、新たな成長戦略の一つとなる可能性があります。海外市場への展開を通じて、従来の商圏を超えたビジネス拡大が可能になるでしょう。
日本の百貨店における越境EC戦略の意義
日本の百貨店業界は、消費者の購買行動の変化やEC市場の拡大により、従来のビジネスモデルの見直しを迫られています。大丸松坂屋百貨店の越境EC展開は、こうした環境変化に対応する戦略的な取り組みと言えるでしょう。
特に注目すべき点は、実店舗とオンラインの連携です。訪日外国人が店舗で体験した商品をオンラインで再購入できる仕組みを構築することで、オムニチャネル戦略をグローバルに展開していると言えます。これにより、一度きりの来店購買にとどまらない、継続的な顧客関係の構築が可能になります。
また、日本の百貨店が扱う高品質な商品は、海外市場においても差別化要因となり得ます。食品や工芸品、ファッションアイテムなど、日本の文化や技術を反映した商品は、グローバル市場での競争優位性を持つ可能性があります。
大丸松坂屋百貨店の取り組みは、他の日本の小売業者にとっても参考となるモデルケースとなるでしょう。言語や物流、決済といった海外展開の障壁を専門サービスとの連携によって効率的に解決する方法を示しています。
越境ECが日本企業にもたらす可能性
越境ECは、日本企業に新たな成長機会を提供しています。国内市場が成熟化する中、海外市場への展開は重要な戦略となっています。特に、日本の商品に対する海外からの評価は高く、「メイド・イン・ジャパン」のブランド力は大きな強みとなります。
しかし、言語の壁や国際物流、決済方法の違いなど、海外展開には多くの課題があります。「Buyee Connect」のようなサービスは、これらの課題を一括して解決することで、日本企業の国際展開のハードルを下げています。
今回の大丸松坂屋百貨店とtenso株式会社の提携は、伝統ある日本の小売業が最新のテクノロジーとサービスを活用して国際市場に挑戦する好例と言えるでしょう。この取り組みが成功すれば、他の日本企業にとっても越境ECの可能性を示す重要な事例となるはずです。
株式会社大丸松坂屋百貨店の概要
社名:株式会社 大丸松坂屋百貨店
代表者:代表取締役社長 宗森 耕二
本店所在地:東京都江東区木場二丁目18番11号
設立年月:2010年3月
資本金:10,000百万円
tenso株式会社の概要
社名:tenso株式会社
代表者:代表取締役社長 直井 聖太
本店所在地:東京都品川区西五反田八丁目4番13号
設立年月:2008年7月
資本金:100百万円
BEENOSグループに属するtenso株式会社は、海外向け購入サポートサービス「Buyee」を運営しており、日本のECサイトと海外ユーザーをつなぐ越境ECの支援を行っています。「Buyee Connect」をはじめとする同社のサービスは、言語・決済・配送といった国際取引の課題を解決し、日本企業の海外展開を促進しています。
出典元:tenso株式会社 プレスリリース