
ウェブインバウンド・越境EC支援を行う「WorldShopping BIZ(ワールドショッピングビズ)」を運営する株式会社ジグザグ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:仲里一義)が、同社が保有するユーザーデータに基づいた「2025年版、上半期ウェブインバウンド®︎データ」を公開しました。このデータは海外販売対応・ウェブインバウンド®︎対応の重要性を示す貴重な情報となっています。
この記事の目次
海外カスタマーデータ公開の背景
日本政府観光局(JNTO)が2025年6月18日に発表した「2025年6月訪日外国人数(推計値)」によると、訪日外国人数は337万7,800人に達し、過去最速で累計2,000万人を突破しました。この数字は2024年同期を370万人以上上回っています。
6月は通常、夏休みシーズン前で比較的需要が落ち着く時期ですが、スクールホリデーに合わせた訪日需要は継続しており、中国、韓国、シンガポール、インド、米国、ドイツを中心に訪日外国人数が増加していることが6月の押し上げ要因となっています。また、米国では単月過去最高を更新し、韓国、台湾、シンガポールなど15市場で6月として過去最高を記録しました。
国土交通省が発表するインバウンド消費動向調査では、対象は実際に日本を訪れた外国人観光客となりますが、2025年3月に株式会社ジグザグとResorz社が共同で公開した「越境EC・ウェブインバウンド白書」では、訪日経験者の方が越境ECの利用経験が高いことが示されています。
このデータから、訪日経験は旅行中以外の消費を促進することが示唆されており、旅行の前後や旅行中でも日本のECサイトでの購入体験を創出することは、ウェブインバウンド®︎という新たな経済圏の可能性を秘めていることがわかります。こうした背景から、今回の海外ユーザーデータ公開によって、国内小売・EC事業における「海外販売対応・ウェブインバウンド®︎対応」の重要性を明らかにすることを目指しています。
上半期ウェブインバウンド®︎データの主な内容
海外ユーザー向けに購入代行を行う「WorldShopping」における2025年1月〜6月期の出荷国上位割合を分析すると、最も多かったのは「アメリカ」で全体の23.2%を占め、第2位は「台湾」で17.4%、第3位は「香港」で17.2%となっています。出荷実績は168の国と地域に及んでいます。

販売アイテムランキングでは、第1位に「Tシャツ」、第2位に「ぬいぐるみ」、第3位に「CD/ミュージック」のカテゴリがランクインしました。また、8位には「レコード」がランクインしており、動画系SNSを発端として若い世代を中心に日本のシティポップが再燃している現象の影響が見て取れます。

上半期の商品売り上げTOP5では、音楽・アニメなどのカルチャー関連商品が上位を占めています。特に「日本限定」の特典が付くアイテムや日本のみで販売する限定品は越境購入されやすく、公式でしか入手できない商品への需要が高いことが明らかになっています。また、第5位にランクインした「ふりかけ」は根強い人気があり、日本食への興味・関心の高さがうかがえます。

国土交通省観光庁が公開している「インバウンド消費動向調査2024年調査結果」によれば、訪日外国人旅行消費額は8兆1,257億円に達しており、コロナ以降同程度の成長が継続すれば、2025年のインバウンド市場は10兆円規模に到達する見通しです。これにより、日本経済への波及効果への期待も高まっています。
費目別に見ると、宿泊費が33.6%、買物代が29.5%、飲食費が21.5%を占めており、旅行中(旅ナカ)に多くの「日本食」に触れる機会があることがわかります。これらの体験をきっかけに、帰国後(旅アト)に越境ECを通じて商品を購入する流れが生まれていると考えられます。
WorldShopping BIZ導入企業の中には、旅ナカでの体験を帰国後も感じてもらうため、店舗やECサイトでさまざまな施策を実施している事例があります。

施策事例(一部)
・ECでのリピート購入を促進するため、ショップカード配布を行っている「船坂酒造店」
・築地に本店を構え、インバウンド向けに商品説明を載せたチラシを配布している「伊藤海苔店」
・世界中で注目を集める「抹茶・日本茶」の文化をECサイトを通じて発信している「上林春松本店」
このように旅行の前後や旅行中でも日本のECサイトでの購入体験を創出することは、「ウェブインバウンド®︎」という新たな経済圏の可能性を広げることにつながっています。
*「2025年上半期海外ユーザーデータ」調査概要
対象者:以下、期間中「WorldShopping」を利用して商品購入をした海外カスタマー
対象期間:2025年1月1日~2024年6月30日
越境EC・ウェブインバウンド®︎白書 2025について

海外展開のあり方としてニーズが高まっている「越境EC」について、「WorldShopping BIZ」を提供している株式会社ジグザグと、海外ビジネス支援プラットフォーム「Digima〜出島~」が共同で『越境EC・ウェブインバウンド®白書』を作成しました。
本白書は「Digima〜出島~」に寄せられた最新の海外ビジネス相談と、海外進出検討企業へのアンケート、さらに株式会社ジグザグの保有するマーケットデータをもとに作成されています。訪日経験がどのような影響を与えるのか、成功企業はどのような戦略を取っているのかなど、海外へのビジネス展開を検討している企業や、すでに実施している企業にも役立つ内容となっています。
WorldShopping BIZの概要
「WorldShopping BIZ」は、海外販売を始めたいすべての国内EC事業者に対して、多言語対応・海外決済・海外配送まで包括的な支援を行い、海外販売をサポートする越境EC対応サービスです。
海外販売を開始する際に課題となる言語・決済・物流に関するサポートから、不正決済の防止機能や、海外カスタマーのデータを可視化する「ショップダッシュボード」を提供することで、日本のEC事業者の越境EC販売を支援しています。国内外で14件の特許を取得済みの安心・安全なサービスを展開しています。

企業情報
会社名 : 株式会社ジグザグ
代表取締役: 仲里 一義
所在地 : 東京都渋谷区桜丘町14-1 ハッチェリー渋谷
設立 : 2015年6月24日
事業内容 :
・WorldShopping BIZ:EC事業者向け海外販売支援サービスの開発・提供
・WorldShopping:海外カスタマー向け購入代行サービスの開発・提供
・インバウンドナビ™︎:訪日インバウンド向け店舗誘導最適化サービス
出典元:株式会社ジグザグ プレスリリース