
株式会社unerry(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO:内山英俊)が、リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」に蓄積された人流ビッグデータを活用した新サービス「Beacon Bank アンケート」の提供を開始したことを発表しました。このサービスは、実際の行動ログに基づいたアンケート調査を可能にするもので、より精緻な消費者インサイトの獲得を支援します。
同サービスでは、楽天インサイト株式会社、株式会社インテージ、ジオテクノロジーズ株式会社との連携により、各社のパネル特性を活かしながら、unerryの行動ログを組み合わせることで、店舗来訪者、観光地来訪者やOOH(交通広告・屋外広告)接触者など、調査目的に応じた柔軟かつ詳細なアンケート設計が実現するとのことです。
これまでの場所に関連するアンケートでは「◯◯に行きましたか?」といった自己申告を前提とする調査設計が一般的でした。しかし、「Beacon Bank アンケート」では行動ログをもとに対象者を抽出できるため、訪問や接触といった実際の行動を前提に、体験の文脈を踏まえた声を収集することが可能になります。
この記事の目次
「Beacon Bank アンケート」の概要と特徴
「Beacon Bank アンケート」は、「Beacon Bank」に蓄積される月間840億件超・国内約1.6億IDの人流ビッグデータ(スマートフォンの位置情報ログ)を基盤としています。これにより「ある場所に来訪した人/来訪していない人」などの条件設定が可能となり、楽天インサイト株式会社、株式会社インテージ、ジオテクノロジーズ株式会社の調査パネルと連携してアンケートの配信・回収・集計までを一貫して実施できるサービスです。主な特徴としては、以下があげられます。
1. 実行動に基づく対象者設定が可能
店舗来店・エリア来訪・OOH(交通広告・屋外広告)接触など、実際の行動ログに基づいて対象者を抽出することができます。来訪・接触の最速翌日からアンケートを配信することが可能で、より文脈に即した意見の収集を実現します。
2. 行動と意識をかけ合わせた消費者インサイトの獲得
屋外広告(OOH)接触前後の意識変容や、来訪・非来訪の差異、購買理由や満足度など、行動と意識を掛け合わせた調査が可能になりました。これにより、マーケティング施策や商品開発に活用できる具体的な示唆を得ることができます。
3. 屋内外を網羅する人流ビッグデータの活用
屋外を網羅的に捉えるGPSデータに加え、地下や屋内における位置計測データ(全国約217万個のビーコンネットワーク)を組み合わせることで、屋内外の人流をシームレスに把握できます。これにより、アンケート調査において高精度な場所条件の設定が可能となっています。
各社パネルの特徴

主な活用シーン
1. OOHやリテールメディアの認知・利用意向のブランドリフト測定
実際にOOH(交通広告・屋外広告)や店舗内サイネージに接触した人/していない人を行動ログで判別し、アンケートを実施することができます。広告接触の有無による認知・印象・行動意向の違いを可視化し、媒体ごとの効果を定量的に検証することが可能です。
2. 実店舗での購買・体験に関するフィードバック取得
来店した人/しなかった人に対し、来店理由・商品選定・満足度・再訪意向を調査することができます。行動ログだけでは見えない「なぜ買ったか/買わなかったか」に迫ることで、顧客体験向上や販促施策の改善に活用することが可能です。
3. 観光地やイベント来訪者の行動分析・満足度調査
観光地やイベントエリアへの実来訪者に対してアンケートを実施し、回遊状況・消費行動・体験満足度を分析することができます。これにより、地域活性化や施策改善に活かせる現場起点のフィードバックを得ることが可能となります。
担当者コメント <株式会社unerry メディアプロデューサー 平井 健一郎氏>
「Beacon Bank アンケート」は、"実行動に基づいた調査"という新たなアプローチを、誰でも活用できる形で実現したい、という思いから生まれました。アンケートプラットフォームを提供する各リサーチ会社様とのお取り組みをきっかけに、当社お取引き先様の様々な調査ニーズにお応えする形でサービス化をしました。unerryの保有するリアル行動データを元に、各調査パネルの特長を活かしながら目的や対象に応じた柔軟な設計が可能です。
特に、リアルな場所への来訪者様やリアルな媒体への接触者様から、従来の手法では得づらかったインサイトを捉えられることが最大の強みです。
今後は、よりリアルタイム性の高い調査や、業界・目的別に最適化されたパッケージ提供なども視野に、現場の意思決定を支える"行動起点のリサーチ基盤"として発展させていきます。
株式会社unerryについて
株式会社unerryは、リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」を運営する2015年創業のデータカンパニーです。GPSおよびビーコン技術を活用し、スマートフォンアプリから取得する月間840億件超、約4.2億ID(うち国内約1.6億ID)の屋内外の人流ビッグデータをAIで解析しています。
「心地よい未来を、データとつくる。」というミッションを掲げ、OMOマーケティング支援や、スマートシティの実現に向けた事業等を展開しています。
会社概要
会社名:株式会社unerry
代表取締役社長CEO:内山 英俊
設立:2015年8月
本社所在地:東京都港区虎ノ門4丁目1−1 神谷町トラストタワー 23F
まとめ
「Beacon Bank アンケート」は、スマートフォンの位置情報を活用した人流ビッグデータと調査パネルを組み合わせることで、実際の行動に基づいた精緻なアンケート調査を可能にするサービスです。店舗来訪者、観光地訪問者、広告接触者など、特定の行動をした人々から直接フィードバックを得ることができるため、より具体的で実用的な消費者インサイトの獲得が期待できます。
従来の自己申告型アンケートと異なり、実際の行動ログに基づいて対象者を抽出することで、より信頼性の高い調査結果を得ることが可能になります。これにより、マーケティング施策の効果測定や顧客体験の向上、地域活性化のための施策改善など、様々な分野での活用が見込まれています。
今回の「Beacon Bank アンケート」の提供開始により、unerry社は行動データプラットフォームとしての価値をさらに高め、データに基づく意思決定をサポートする体制を強化しています。特に実店舗やリアル媒体を活用する企業にとって、オンラインとオフラインをシームレスに繋ぐマーケティング戦略の立案・実行に役立つツールとなることが期待されます。
出典元:株式会社unerry プレスリリース