
生活者の生活満足度を向上させるための研究および情報発信を行っているくふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)が、全国の生活者6,163名を対象に「家計の見直し・節約」に関する調査を行いました。
この記事の目次
調査結果概要
約6割の回答者が「直近1年で家計や生活状況が悪化している」と実感しており、約9割が「将来の資金に不安を抱いている」と答えています。
「家計の見直しが必要」と感じている人は約9割で、主な理由として「物価の上昇」が約9割、「老後資金への不安」が約5割という結果が得られました。
「食費」の見直しを希望する人は7割以上に達しました。
また、家計の見直しにおいては「取りかかる際のハードルの高さ」が課題として挙げられています。
約3割が「家計簿を記入したい」と回答し、2割以上が「投資」や「副業」に対して興味を示しています。
調査詳細
調査テーマ:「家計の見直し・節約」について
調査地域:全国
調査対象者:家計簿管理アプリ「Zaim」ユーザー、及び『トクバイ』のチラシ・買い物情報サービスの利用者を含む合計6,163名
調査期間:2025年3月19日(水)から3月21日(金)
調査方法:インターネット調査
直近1年の家計生活状況の変化に関する調査結果

直近1年の家計や生活状況に関して、「悪化している」と答えた人は24.8%、また「どちらかというと悪化している」との回答が36.7%に達し、合計で61.5%の人々が「悪化している」と認識しています。

さらに、将来のお金については、51.8%が「とても不安である」と回答し、さらに「やや不安である」との回答も37.6%に上り、全体で89.4%の人々が「不安」を感じていることがわかりました。
家計の見直しの必要性に関する調査結果

「とても必要だ」と感じる人は46.6%、さらに「やや必要だ」と感じる人が42.4%で、合計で89.0%が「家計の見直しが必要である」と答えています。

必要と感じる理由として、「物価の上昇」が89.3%、「老後資金が不安だから」が55.3%、「貯蓄を増やしたいから」が40.1%、「生活に余裕がないから」が37.2%といった回答が寄せられています。
「食費」の見直し希望者が多い

具体的に見直したい項目の中では、食料品の価格上昇を受けて「食費」を見直したいと考える人が圧倒的に多く、72.8%に達しています。
続いて「日用品費」が42.9%、「水道光熱費」が42.1%、「通信費」が36.9%の順で、人々は日常的な生活費の見直しを希望しています。
家計見直しには高いハードルが存在

家計の見直しが必要だと感じながらも、「何から始めて良いか分からない」という不安が38.3%、また「面倒に感じてしまい先延ばしにする」という意見が38.0%と、約4割の人々が取りかかることへの高い障壁を感じていることが明らかになりました。
さらに「今以上に切り詰める余裕がない」と感じている人は30.2%おり、「家族の協力が得られない」との意見も13.3%寄せられています。
家計簿をつけたい人や投資・副業に対する関心の高まり

家計やお金についての取り組みたいことを尋ねたところ、「家計簿をつける」と回答した人が29.1%で最も多く、次いで「ライフプランを立てる」24.8%、また「家族で家計状況を共有」が19.1%という結果となり、計画的な金銭管理に対する意識の高さがうかがえます。
さらに「投資」に関心があると答えた人は24.9%、また「副業や複業」に対する興味も24.8%と多くの人々が示しています。
このように、物価高の影響や将来のお金に対する不安から「家計を見直すべき」と考えている人が多数存在する一方で、実行に移すことにはさまざまな課題があることが今回の調査結果で明らかになりました。
出典元: くふう生活者総合研究所 プレスリリース