デジタルの力であらゆる業務を効率化する株式会社インフォマート(本社:東京都港区 代表取締役社長:中島 健、以下「当社」)は、受注業務をアナログな方法(FAX・電話等)で行っている卸企業の経営者・役員105名に、経営課題に関する実態調査を実施しましたので、結果をお知らせします。
■ 調査概要
調査内容:卸企業の経営課題に関する実態調査
調査対象:受注業務をアナログな方法(FAX・電話等)で行っている卸企業の経営者・役員
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年5月24日〜5月27日
回答者 :105名
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。
■ 調査サマリ
- 現在感じている経営課題、半数以上が「粗利(売上総利益)が低い」
- 約7割が経営課題に対して「十分な対策が取れていない」
- 経営課題に対して対策が取れていない理由、第1位は「日々の運営に追われ、戦略的な計画が後回しになっているため」
- 受注プロセスのデジタル化に期待する効果、第1位は「業務負荷軽減による利益向上」
- デジタル化における課題、4割以上が「初期投資の高さ」
■ 調査結果
・現在感じている経営課題、半数以上が「粗利(売上総利益)が低い」

現在感じている経営課題について聞いてみると(n=105)、「粗利(売上総利益)が低い」が51.4%で最多となりました。他にも「人手が不足している(19.0%)」「デジタル変革への適応ができていない(12.4%)」等、様々な課題を抱えていることが分かりました。
・約7割が経営課題に対して「十分な対策が取れていない」

前問で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した方に、経営課題に対して、十分な対策が取れていると感じるか聞いてみると(n=78)、「あまり感じない」が51.3%、「全く感じない」が15.4%となり、合わせて約7割が十分な対策が取れていないことが分かりました。
・経営課題に対して対策が取れていない理由、第1位は「日々の運営に追われ、戦略的な計画が後回しになっているため」

前問で「あまり感じない」「全く感じない」と回答した方に、対策が取れていないと思う理由を聞いてみると(n=52)、第1位は「日々の運営に追われ、戦略的な計画が後回しになっているため(32.7%)」、第2位は「業務が属人化しており、業務のフローを変えることが難しいため(23.1%)」、第3位は「新しい技術やシステムに投資するための資金が不足しているため(21.2%)」となりました。
・受注プロセスのデジタル化に期待する効果、第1位は「業務負荷軽減による利益向上」

受注プロセスのデジタル化に期待する効果について聞いてみると(n=105)、第1位は「業務負荷軽減による利益向上(31.4%)」、第2位は「オペレーションコストの削減(24.8%)」、第3位は「手作業による入力ミスや情報の不整合の減少(23.8%)」となりました。
・デジタル化における課題、4割以上が「初期投資の高さ」

受注プロセスのデジタル化において懸念している課題について聞いてみると(n=105)、「初期投資の高さ」が41.0%で最多となりました。粗利が低いことが経営課題になっていることもあり、コスト面での導入ハードルが高いようです。
■ まとめ
今回は、受注業務をアナログな方法(FAX・電話等)で行っている卸企業の経営者・役員105名を対象に、経営課題に関する実態調査を実施しました。
まず、卸企業が抱える経営課題として、「粗利の低さ」や「人手不足」が大きな課題になっていることが浮き彫りになりました。経営課題に対して「十分な対策が取れている」と感じているのは約3割に留まり、残りの約7割は「日々の運営に追われ、戦略的な計画が後回しになっている」等の理由により、対策が取れていない状況です。
近年、経営課題を解決する方法の一つとしてDXが注目されている中、受注業務のデジタル化に期待する効果は、「業務負荷軽減による利益向上」や「オペレーションコストの削減」が挙げられています。「初期投資の高さ」等の課題はあるものの、受注業務のデジタル化に前向きな声が多いことが分かりました。
「粗利の低さ」や「人手不足」といった経営課題を解決するためには、ITツールの導入等で受注業務のデジタル化を早急に進めることが効果的で、業務負荷の軽減やコスト削減が期待できます。
さらに、配送ドライバーを多く抱える卸企業にとって、「時間外労働の上限規制」に伴って発生する「物流の2024年問題」も課題になっています。デジタル化による受注業務の効率化は労働時間の削減にもつながり、2024年問題を解決する一助になるでしょう。