
デジタルマーケティング支援を展開する株式会社シスコム(本社:東京都中央区、代表取締役:小澤義幸)が、全国の10代から60代以上の男女577名を対象として、「オールドメディアに関するアンケート」調査を実施しました。SNSやWebニュースといった「ニューメディア」が広く浸透している現代において、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌などの「オールドメディア」に対する信頼性や必要性がどのように変化しているのか、その実態が明らかになっています。
この記事の目次
調査概要
本調査「オールドメディアに関するアンケート」の概要は以下の通りとなっています。
調査実施期間:2025年12月16日から2025年12月18日
調査実施機関:株式会社シスコム(自社調査)
調査対象者:全国の男女(10代96名、20代97名、30代96名、40代96名、50代96名、60代以上96名)※10代については15歳から19歳を対象としています
有効回答数:577名
調査手法:インターネットによる調査
最も信頼できるメディアは「テレビ」、ただし20代は唯一「SNS」が首位に

「ニュースや情報を入手する際に、最も信頼できると考えるメディア(最大3つまで選択)」について尋ねたところ、全体ではテレビが54パーセント(312名)で第1位となりました。
注目すべき点として、20代を除いた全ての世代で「テレビ」が最も多く支持されたことが挙げられます。「SNS・動画共有サイト」が最上位となった20代をはじめとして、SNSや動画サイトの利用率が高い世代においても、"信頼性"という側面ではテレビが優位に立っていることが判明しています。
オールドメディアのメリットは「特になし」が最多、ただし災害大国ならではのニーズも

「新聞やテレビなどのオールドメディアは、インターネットやSNSなどのニューメディアと比較して、どのような点で優れている(メリットと感じる)と思いますか」という質問に対しては、「特にメリットはない」が33.6パーセント(回答数194)で最多という結果になりました。
また、「報道が公平・中立的であると感じる」については、10代と60代以上で約3倍の差が出ており、今回の調査において"最も世代間ギャップが大きい項目"となっています。
この結果から、60代以上の世代はテレビや新聞を"公的な情報源"として信頼している一方で、10代は"多様な視点"に触れることで単一のメディアを"絶対視"しない傾向があると考えられます。メディア環境の違いがそのまま価値観の差として現れている結果と言えるでしょう。
一方で、「信頼性が高い」(32.6パーセント/回答数188)、「緊急時の情報源として欠かせない」(28.4パーセント/回答数164)といった回答も多数寄せられており、"日常的なメリットは感じないものの、いざという時には必要"という心理が浮き彫りになっています。
では、オールドメディアが優れている点、もしくはメリットはないと感じる具体的な理由は何なのでしょうか。コメントを一部交えながら紹介されています。
メリット(優れている点)意見ランキング
1位 信頼できる・チェック体制がある(104件/有効回答約230件)
傾向として、「個人が発信するSNSなどとは異なり、オールドメディアは会社として発信しているため(20代)」「匿名性が高いネットの情報は信用性が低い(30代)」「誤報は叩かれるから(40代)」といったコメントが多数寄せられ、SNSはフェイクやデマが多いという不信感の裏返しとして、組織としての「取材力」や「校閲・審査」に価値を感じている様子が伺えます。
世代別の特徴を見ると、若年層からは「SNSは嘘の書き込みが多い(10代)」「SNSで根拠のない情報をよく見ているので(10代)」など、見極めを意識しているコメントが目立ち、60代以上では「記者たちが取材している現場を拝見して(60代)」「スタッフ自身が現場で取材したりして、今の現状を知ることが出来る(70代)」といった現場取材への敬意という視点が入るようになっています。
2位 緊急時の速報が早い・正確(86件)
傾向として、「SNSは、緊急時に正確な情報を得られない時があるから(10代)」「緊急地震速報など災害時の情報が速く受け取れる(20代)」「地震の時はテレビをまずつけるから(40代)」など、「速報=ネット」という常識がある一方で、災害時に限っては「一番早く、かつ正確なのはテレビ」という強い信頼感が全世代で見られました。
世代別の特徴としては、どの世代も「地震」「災害」での必要性を挙げていますが、高年齢層では「緊急速報が出た時、専門家などによる詳しい解説がある(70代)」「大きな地震があるとTVは特番をやるので情報を得るのに役立つ(60代)」など、「専門家による解説」や特番までセットで求めている傾向が見られました。
3位 情報がまとまっている、わかりやすい(38件)
傾向として、「ニュースの解説があって内容が把握しやすい(50代)」「映像の方が頭に入りやすい(40代)」「文字起こししているので(60代)」など、映像や図解、あるいはプロの解説によって「短時間で要点がわかる」点が高く評価されています。
世代別の特徴としては、「ネットやテレビのように最新ではないが、事件等の詳細、背景を知るには欠かせない(60代)」「一部ではあるが原因や成り行きなどが分かりやすい(70代)」など、60代以上の層はプロが編集・選別して提示してくれる「親切さ」に価値を見出しているのが特徴的です。
番外編として、「情報の受動性」に関する意見もランキング外ですが見られました。「とても便利だしすぐに情報を得る事ができるから(30代)」のように、テレビをつけていれば勝手に情報が入ってくる(受動的で楽)という意見も数件あり、検索疲れを感じている層が一定数支持しているようです。
「信じないシニア」と「知らない若者」、オールドメディアから離れる3つの理由
全544件のうち300件以上、半数以上がメリットを感じていない、あるいは批判的な回答でした。
メリットを感じていない層(ネガティブ・無関心)に絞って世代別に分析したところ、「なぜメリットを感じないのか」の理由に、世代間で非常に明確な優位差(特徴的な違い)が確認されました。
1. 若年層:メディアとしての「認識不足」
10代・20代の回答で最も多かったのは、批判ですらなく「特になし」「使っていないのでわからない」という無関心層です。
オールドメディアを「信頼できる/できない」の土俵に乗せる前に、日常のインフラから外れている様子が伺えます。
2. 中堅層:タイパ(タイムパフォーマンス)の欠如
30代・40代は、オールドメディアの「受動性(流れてくるのを待つ)」や「スピード感のなさ」にメリットを感じていません。特に40代では、他の世代に比べニュースアプリやWebサイトを利用する傾向にありました。
「自分で検索して納得したい」という能動的な情報摂取スタイルと、オールドメディアの「一方的な発信」がスタイルと合っていないようです。
3. 高齢層:激しい「信頼の崩壊」
60代以上の「メリットを感じない」層は、他の世代に比べて回答が非常に具体的かつ長文になる傾向があります。
メディアへの期待値が高い分、特定の思想への偏りや、他国偏重の報道(と本人が感じる内容)に対して拒絶反応を示しています。「最近は偏向報道もあり、全てが信用できるわけではない(70代)」「今やテレビや新聞は日本国民の為の、報道や作成をされていない(60代)」など、「かつての信頼が裏切られた」という文脈も見られました。
「今後も残ってほしいメディア」はテレビが第1位

アンケートの結果、「今後も残ってほしいメディア」としてテレビを挙げた回答者が最も多く、全体の半数(55.3パーセント)に達しました。
特筆すべきは世代別の捉え方です。SNSを主な情報源とする10代・20代の若年層においても、「テレビは残ってほしい」という声が根強く、そこには"日常"と"非常時"での情報の使い分けという、現代特有のメディア・リテラシーが浮かび上がっています。
自由回答に見る"オールドメディアの心理的価値"
若年層では、普段はSNS中心、しかし様々な視点を得たいという理由からテレビも支持という"使い分け"が顕著です。
自由回答では、テレビとニューメディアの複数選択は10代20代でも目立ち、「ニュースは必須。SNSなども最新の情報が得れるため必要(10代)」「それぞれ違うよさがあると思うから(10代)」「情報の精度と速さ、多様な意見がバランス良く必要だと考えるから(20代)」といったコメントが寄せられています。
一方、全世代でオールドメディア(特にテレビ・新聞)に対して、災害時での必要性の他に、「文化的な面」「精神的な支え」「日常の一部」としての価値を見出していることが分かりました。
(新聞に対し)「風情がある(10代)」、(テレビに対し)「昔から大好きだから(30代)」「番組が時計替わりになるため(30代)」、「新聞などの活字は情報として残るし、読み終わった後、他の人とも共有できる。ラジオは災害時にいち早く情報を得る手段として効果的な気がするから(40代)」「なくなると寂しい。テレビは、特に残ってほしい(50代)」など、親しみや慣れていることを理由に挙げるコメントが見られました。
オールドメディアは「日常の利便性」より「非常時の信頼性」で支持されている
今回の調査では、オールドメディアのメリットとして「特にない」が最多でありながら、「残ってほしいメディア」ではテレビが第1位になるという、一見矛盾した結果が得られました。しかしその背景には、"いざという時に頼れる存在"としての信頼が確かに存在しています。
若年層も普段の情報収集はSNS中心ですが、情報の不安定さから信頼はテレビに置いていることがわかりました。"オールドメディア離れ"の実態は、「利用頻度の問題」であり「信頼の問題」ではないと言えそうです。
特に、日本は災害大国であるため「災害対応メディア」としてテレビの存在意義が大きく認められていることがわかりました。
オールドメディアがさらに存在感を増すには、若年層には必要性をどう示すか、高年齢層には中立性をどう証明するかがポイントになってくるのではないでしょうか。
出典元:株式会社シスコム プレスリリース













