
IPを活用した多様な商品・サービス展開を行う株式会社A3(本社:東京都豊島区、代表取締役: 小澤 隆史)が、全国の15歳から69歳の男女を対象として「推し活とお金」をテーマにした大規模調査を実施したことを発表しました。
この調査は、日本における推し活の人口規模や市場規模、さらに年齢層・性別による違いを明確化することを目的としているとのことです。
この記事の目次
主な調査結果トピックス
約3人に1人が「推しがいる」と回答 推計人数は2,828万人
・「推しがいる」人のうち、約7割が「推しにお金を使っている」と回答しています
・約3割は「推しにお金を使ってない」とのことで、潜在的な市場はさらに拡大の可能性があります
推し活市場全体は約3.9兆円と推定
・そのうち商品やイベント関連などの「IPリアル経済圏※」は約2.9兆円と算出されています
※キャラクター関連商品、舞台などIPから派生したフィジカル・リアル商品領域での経済圏を指します
世代や性別によって、推し活の割合やお金の使い方に大きな違いが判明
・推し活市場の主役はZ世代女性となっています
・30代・40代男性は資金力を活かした「大人買い」の傾向が見られます
・男性30代は平均額が全世代中最高です
・40代女性は倹約的かつ賢く推し活を楽しんでいます
・若者だけでなく60代にも根付く推し活文化が確認されました
調査概要
調査名:推し活とお金のリアル実態調査
調査対象者:全国の15歳~69歳の男女
サンプル数:23,445人
総務省統計局「人口推計」2023年(令和5年)10月1日人口の性年代構成比に基づきウェイトバック集計実施
調査会社:株式会社ネオマーケティング
調査期間:2025年4月15日(火)~2025年4月17日(木)
調査手法:インターネット調査
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しているため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。また、人数・金額は小数点第1位を四捨五入して表示しています。
約3人に1人が「推しがいる」と回答、そのうち約7割が「推しにお金を使っている」
今回の調査では、アニメ・ゲーム・漫画・マスコットなどのキャラクターや、芸能人・スポーツ選手・インフルエンサーなどに強く関心を持ったり、応援したりすることを「推しがいる」と定義し、まず「推しがいるか」という質問を行ったとのことです。その結果、「推しがいる」と回答した人は34.8%で、15歳~69歳の約3人に1人が「推し」を持っていることが明らかになりました。この回答割合を人口推計に当てはめて計算すると、15歳~69歳の中で「推しがいる」人数は約2,828万人と推計されるそうです。
さらに、「推しがいる」と回答した人に対して、「推し関連のグッズやイベント、推し色の商品、推しを楽しむためのサブスクなど、推し関連の商品やサービスを購入しているか」(つまり推しにお金を使っているか)を質問したところ、約7割が「推しにお金を使っている」と回答し、その人数は約1,997万人と推計されることがわかったとしています。
一方で、「推しがいる」人のうち約3割は「推しにお金を使っていない」と回答しており、これらの層の需要を喚起することにより、推し活市場にはさらなる拡大の余地があることが示唆されています。

推し活市場全体は約3.9兆円/年と推定、そのうち「IPリアル経済圏」は約2.9兆円/年と算出
調査では、「推しにお金を使っている」と答えた人の中から、1,000名を無作為に抽出し、推し活に使う平均月額を選択式で質問したそうです。
その結果、全体では「1円以上~5千円未満」が46.5%と最も大きな割合を占めることがわかったとのことです(性年代構成比に合わせたウェイトバック後の集計結果)。
各選択肢の中央値(「30万円以上」は30万円として)を用いて集計したところ、平均消費月額は16,356円となったそうです。この金額を「推しにお金を使っている」推計人数約1,997万人(19,968,351人)と掛け合わせると、1年間(12カ月)の推し活市場規模は約3.9兆円と推計されています。

さらに、「グッズ・日用品」「イベント」「遠征費」「有料配信コンテンツ」「投げ銭」といった推し活ジャンルごとの月額出費についても調査を行ったとのことです。これらの結果から「グッズ・日用品」「イベント」「遠征費」といったフィジカル・リアル領域である「IPリアル経済圏」と「有料配信コンテンツ」「投げ銭」などの「非リアル領域」の比率を算出しました。推し活市場約3.9兆円にその割合を当てはめると、「IPリアル経済圏」の市場規模は推定約2.9兆円であることが明らかになったとしています。

世代や性別によって、推し活の割合やお金の使い方は大きく異なることが判明
広く一般的になった推し活ですが、その人数や消費金額は世代や性別によって異なる特徴があることが、今回の調査で明らかになったとのことです。
推し活市場の主役-Z世代女性
推し活市場を牽引しているのは15歳~20代、いわゆるZ世代の女性だそうです。半数以上となる約52%が「推しにお金を使っている」と回答しており、他の層と比較して圧倒的に高い割合で推し活消費を実践していることがわかりました。また、平均消費月額は30代・40代男性に次いで高い約2万円となっており、女性の世代間では最も高く、同世代の男性と比較しても約3割高い金額を使っていることが明らかになったとのことです。
30代・40代男性は資金力で大人買い!?
性年代別において平均消費月額が最も高かったのは30代男性で、2番目に高いのは40代男性だったそうです。30代・40代は一般的に収入が増える年代と考えられますが、この層では増えた収入をより多く趣味に充てている可能性があります。推し活においても高額な商品を購入したり、大人買いしたりする傾向があるようです。
40代女性は倹約的に賢く推し活
40代男性の平均消費月額が高かった一方で、40代女性は平均消費月額が最も低いという結果となったとのことです。「推しにお金を使っている」と回答した割合は比較的高いにもかかわらず、月額は最も低い結果となっており、家計などとのバランスを考慮して倹約的なスタイルで賢く推し活を楽しんでいる層と言えるかもしれないと分析されています。
若者だけでなく60代にも根付く推し活
60代で推し活消費を行っていると答えた人は男性で約9%、女性で約15%存在し、推し活は若者だけの文化ではないことが明らかになりました。年齢の高い層は長年のファンとしてじっくりと推しを応援する成熟したファンが多いのも特徴の一つとのことです。推し活が長い人生を豊かにする趣味として、シニア世代にも根付き始めていることが今回の調査から示されたとしています。


今回の調査を通じて、「推し活」が国民的に広がる経済活動であることが改めて明らかになったとしています。およそ3.9兆円に上る市場規模は、「推し活」がもはやブームではなく、日本経済の新たな成長を牽引する産業の一つとなりうることを示しているとのことです。
また、市場規模の大きさに加えて、世代や性別による多様な消費者像も浮かび上がってきました。物価高という逆風下でも活発な消費が行われ、Z世代からシニアまで広い世代がそれぞれのスタイルで市場に参加しているという事実は、この経済圏が持つポテンシャルの高さを示していると考えられています。
株式会社A3では、これらの結果を踏まえて幅広い世代のファンの方たちへの理解を深め、ファンと企業がともに成長できるような健全で豊かな推し活文化の創造に貢献していくとしています。
株式会社A3

社名:株式会社A3(エースリー)
設立:2012年9月27日
所在地:東京都豊島区南池袋 1-11-22 山種池袋ビル2F
代表者:代表取締役 小澤隆史
出典元: 株式会社A3 プレスリリース