株式会社ジャクスタポジション(本社所在地:札幌市中央区、代表取締役:西山 泰史)は、ECサイトの運営担当者を対象に、「ECサイト運営時の課題」に関する実態調査を実施しました。

商品を販売する企業にとって、いまやECサイトの運営は欠かせないものです。
ECサイトの運営においては、商品知識はもちろん、システムやデザインに関する専門的な知識が求められる場面も。
実はあまり知識がない…という方が運営を担当していることも珍しくはありません。
ECサイト運営者は具体的にどんな悩みに直面しているのでしょうか?
そこで今回、HTML/CSSテンプレートとAPI連携でカスタマイズ性に優れたショッピングカート、
SKELETON CART(https://www.juxtaposition.jp/skeleton-cart/)の新バージョンをリリースした株式会社ジャクスタポジション(https://www.juxtaposition.co.jp/)は、ECサイトの運営担当者を対象に、「ECサイト運営時の課題」に関する実態調査を実施しました。
<調査概要>
調査概要:「ECサイト運営時の課題」に関する実態調査
【調査日】2024年2月6日(火)~2024年2月7日(水)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
【調査人数】1,003人
【調査対象】調査回答時にECサイトの運営担当者であると回答したモニター
【調査元】株式会社ジャクスタポジション(https://www.juxtaposition.co.jp/)
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
- 最も多いECサイト運営目的は「売り上げの向上」
はじめに、ECサイトの運営目的や運営方法についてうかがっていきたいと思います。

多くの方が売上の向上・新規ユーザーの獲得を目的としてECサイトを運営しているようです。
また、企業・サービスのブランディングのために運用している方も3割以上いることが示されました。
では、一体どのような形態でECサイトを運営しているのでしょうか?
そこで、「どのような形態でECサイトを運営していますか?(複数回答可)」と質問したところ、『ウェブサービス/クラウドサービスを利用している(ASP/クラウド型)(66.9%)』と回答した方が最も多く、次いで『インターネット上のショッピングモールに出店している(モール型)(41.2%)』『ソフトウェアやシステムを自社で運用している(ソフトウェア型)(10.7%)』と続きました。
6割以上の方が、ウェブサービス/クラウドサービスを使用してECサイトを運営しているようです。
初期コストの抑制やデータ共有・管理の簡易化など、様々なメリットを踏まえて導入していることが考えられます。
では、運営はどのように行っているのでしょうか?

ECサイトの構築はウェブサイト制作会社に依頼しているものの、運営については自社で行っているという方が約半数と最多となりました。
実店舗の運営と同じく、ECサイトの運営にも商品やサービスにおける広い知識が必要となるため、自社で運営を行っているケースが多いことが考えられます。
また、運営しているECサイトの数をうかがったところ、半数以上の方が1つと回答しましたがその反面、複数のECサイトを運営している方もおよそ半数となりました。
ECサイトの運営においては、実店舗と異なるシステム面などの専門知識も必要であることが負担となっている声もあり、複数サイト運営の場合には、売上の最大化といったメリットがある一方、運営や管理のコストがデメリットとなる懸念も考えられます。
ECサイトの構築はウェブサイト制作会社に依頼して運営は自社で行っている方、構築から運営まですべて自社で行っている方など、運営方法についてはさまざまですが、実際に運営している際の課題を深堀りしていきましょう。
- ECサイト運営時の課題は「カスタマイズが自由にできない」「集客が上手くいかない」
ECサイト運営時の課題や具体的な例に関してうかがってみました。

4割以上の方が、実店舗では実現できていることもECサイト運営サービスやシステムでは実現が難しく
その仕様に合わせざるを得ないことに課題感があり、せっかくの自社ECサイトでありながらフォーマットに合わせなければならず、独自の特長が出せないと悩んでいることが明らかになりました。
また、ECサイトと自社のウェブサイトの管理画面が別々であることから運営コストがかかっているといった課題を感じている方も多いことが示されました。前問で、約半数の方が運営しているECサイトが2つ以上と回答したことからも、複数のECサイト運営に加え、自社ウェブサイト分の合計の運営コストに悩まされていることが考えられます。
では、集客・管理面で具体的に困ったことはどのようなことなのかうかがってみました。
『ECサイトは公開しているが、集客が上手く行っていない(30.7%)』『リピーターの獲得に繋げられていない(25.7%)』という回答が多かったのと同じく、『多様な決済方法に対応できていないことで顧客ニーズを満たせていない(25.7%)』と感じる方が一定数いることも明らかになりました。
一般的な企業ウェブサイトなどに比べ、より集客が重要となるECサイト運営において、集客が上手くいかない・リピーター獲得に繋げられていない理由が、「多様な決済方法を導入できていない」ことに起因しているとも考えられそうです。
- ECサイトを運営している中でも「ウェブサービス/クラウドサービス」を利用している際の一番の課題は「カスタマイズの自由度がなさ」
- ウェブサービス/クラウドサービスを利用し運営する場合に「購入に至るまでのステップが多く、購入に結びつきにくい」という課題も
先程の調査結果で、ECサイト運営時に課題として感じていること、運用時に困ったことなどが明らかになりました。
一般的に、ウェブサービスやクラウドサービスを利用することで多様な決済方法を簡単に導入でき、また管理コストも抑えることが可能なため、ECサイトの初期導入ハードルを下げることができる点が注目されていますが、ウェブサービスやクラウドサービスを利用してECサイトを運営している際の課題などはあるのでしょうか?より詳しくうかがってみました。

ウェブサービス/クラウドサービスを利用してECサイトを運営している際でも一番の課題は「カスタマイズの自由度がない」という点でした。また、一定数の方が「購入に至るまでのステップが多く購入に結びつきにくい」ことに課題を感じているようです。
インターネット上のショッピングモールに出店している方にも、その課題をうかがってみたところ、
半数以上の方が、その維持費用などのコストが負担になっていると感じており、また、ショッピングモール内で自社商品が見つけにくいことなども課題に感じている方が多いことが示されました。
また、前問で「集客が上手くいっていない」という悩みを抱えていることが明らかになりましたが、『ECサイトと自社ウェブサイトが別になっていて、操作方法が異なるなど担当者の負担(引継時など含む)が大きい』と回答した方が4割以上いたことからも、自社サイトで集客を行い、各種サービスやショッピングモールを利用したECサイトで販売を行うようなケースにおいて、購入ステップが多く購入に結びつきにくいことが課題となっていることがうかがえます。
さらに『ECサイトと自社ウェブサイトが別になっていて、操作方法が異なるなど担当者の負担(引継時など含む)が大きい』と回答した方にECサイトの運営においてどのようなときにトラブルが発生し、その負担を感じるのかうかがっていきたいと思います。

半数以上の方が、ECサイトの更新作業の際や、担当者が変わるときの引継ぎの際にトラブルが起きやすいと感じているようです。自社ウェブサイトとECサイトの管理・運営・更新方法が異なり、学習コストなどが高まってしまうこともECサイト運営時の課題・負担となっていることが読み取れます。
また、実店舗とECサイトを併用していて、ECサイト担当者が業務を兼任する場合など、このような負担が顕著になることも起因していると考えられます。
そして最後に、ECサイトの運営にあたって特に必要だと思うことについて聞いてみました。
更新作業が容易で運営担当者の負担を軽減できること、多様な決済方法の導入で顧客ニーズを満たすこと、
運営におけるコストの軽減で永続的な運営が可能となることなど、ここでの回答は分散する結果となりました。
その中でも、「検索エンジンでの上位表示」がそれらと同じ回答数を得たことは、先の設問にもあった「集客が上手く行っていない」ことへもつながるECサイト運営時の課題であることが示唆されました。
- 【まとめ】ECサイト運営において最も課題に悩まされる課題は「カスタマイズの自由度」と「管理・運営コスト」
今回の調査結果で、ECサイト運営において課題と感じている点や、負担となっている点が明らかになりました。
多くの方がその導入ハードルの低さなどから、ウェブサービスやクラウドサービスを利用している反面、その約半数が「カスタマイズの自由度」や「管理コスト」を負担と感じているようです。
また、ウェブ・クラウドサービスや、インターネットショッピングモールの利用時に、検索エンジンやショッピングモール内での上位表示などを利用した集客が上手く行っていないことも示されています。
集客を自社サイトやブログ・SNSなどで行い、ECサイトへ誘導する流れも多いように見受けられますが、その結果、複数サイトの管理・運営が負担となったり購入に至るまでのステップが多くなってしまうことも課題として挙げられているようです。
ECサイトは実店舗と同様、その運営にこそ注力すべきことが多いものとなりますが、 今回の調査結果から、やむを得ずサービス提供側の仕様にあわせて運営していることや、 更新作業の負担を含む金銭・人的コストなどの管理運営コストの軽減、集客・購買ステップの改善、多様な決済手段の導入など、 多くの課題が残っていることが明らかとなりました。