eBay「リコマースレポート2025」発表、米国では79%が中古品をギフトに贈る可能性ありと回答

世界最大級のオンライン・マーケットプレイスとして知られる「eBay(イーベイ)」が、設立30周年を迎えたことを記念し、世界9か国の消費者およびeBayでの販売者を対象とした「リコマースレポート 2025」を公開しました。この調査は、16年以上にわたりeBayにおける日本セラーの越境EC(海外販売)を支援してきたイーベイ・ジャパン株式会社(所在地:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡田 雅之)によって実施されたものです。

調査結果のポイント

主要なポイント

  • リコマース文化が進んでいる米国では、プレゼントは必ずしも新品である必要はないという意識が広がっています。日本においても、ユニークな一点物や価値のあるヴィンテージアイテムを贈る文化が今後広がる可能性が示されています。
  • リコマースは現代のショッピングにおいて標準的な選択肢となっており、特にZ世代がこの動きを牽引しています。
  • Pre-loved(プリラブド、前の所有者に大切にされていた中古品)を購入する主な理由は節約ですが、それ以外にも宝探しのような楽しさや趣味性、サステナブルな意識を実践する手段としてリコマースが選ばれています。

米国ではPre-loved品がホリデーギフトとして定着

ホリデーシーズンにおけるギフト選びに大きな変化が見られています。リコマース文化が先行している米国では、eBayの調査により79%の人が「Pre-loved(プリラブド、前の所有者に大切にされていた中古品)をギフトとして贈る可能性がある」と答えており、贈答品は新品でなければならないという従来の固定観念が過去のものになりつつあることが明らかになっています。

日本においては、この数値は28%にとどまっていますが、注目すべきは72%の回答者が「昨年と比べて、Pre-lovedを贈り物として選ぶ可能性が高まった」と答えている点です。これは、個性的な一点物や価値あるヴィンテージ品を贈るという新しい価値観が、日本でも今後広がっていく可能性を示唆しています。

リコマースはショッピングの主流な選択肢へ

Pre-lovedアイテムが贈り物として選ばれるようになった背景には、リコマースが現代のショッピングにおいて当然の選択肢として定着してきていることがあります。eBayの調査によれば、世界9か国の消費者の90%が「2024年と比較して2025年はPre-lovedへの支出を維持または増やす予定」と回答しています。

日本においても85%が同様の回答をしており、リコマースはニッチなトレンドではなく、世代を超えて、文化・経済・ライフスタイルにおける当たり前の選択肢になりつつあることが分かります。

特に注目すべきは、Z世代の動向です。世界のZ世代消費者の59%が「今年はPre-lovedへの支出を増やす予定」と回答しています。TikTokでは「#japaneseebay」というハッシュタグが急上昇しており、Z世代が日本の中古バッグを購入・紹介する動画が拡散されています。真贋鑑定による安心感や日本らしい品質の高さが支持され、eBayが若者の間で注目を集めている状況です。

節約以外にも、宝探しの楽しさや趣味性、サステナブル意識がリコマースの魅力に

リコマースを利用する最大の動機は節約です。eBayの調査では、世界の消費者の81%が「節約のため」と回答しました。日本では、今年10月時点で消費者物価指数(総合指数)が2020年を100として112.8と12ポイントも上昇しており、前年同月比で約3ポイント上昇しています。物価高が続く中、日本でも63%がリコマースの動機を「節約のため」と回答しており、長期的な物価高に対する生活防衛策として、新品ではなく質の良いPre-lovedを選択する賢い消費が今後広がることが期待されています。

しかし、Pre-lovedを選択する理由は節約だけではありません。他の情緒的な価値によっても、リコマースは多くの人々に楽しまれています。eBayの調査では、世界の消費者の65%が、一点物やレアなアイテムを探し当てる宝探しのようなワクワク感を楽しんでいることが分かりました。

また、56%が「Pre-lovedを購入することで、自分自身の個性を表現できる」と回答しており、リコマースそのものを趣味とする文化が存在しています。さらに、68%が「Pre-lovedを購入することで、モノにもう一度活躍の場を与えられることに満足感を感じる」と回答しており、廃棄を減らしてモノを大切に使い継ぐというサステナブルな行動が生まれています。単なる安価な代替品を探すのではなく、自分自身のスタイルや趣味、サステナブル意識などを追求する手段としてもリコマースが選ばれているのです。

年末商戦・ホリデーシーズンならではの売れ筋商品

コレクティブルズカテゴリー:トレーディングカード

年末商戦期に発売されたポケモンカードがeBay全体で好調に推移しています。USサイト(eBay.com)に限定されることなく、UKやAUサイトなど幅広いマーケットで取引が増加しています。ONEPIECEカードも年末にかけて取引数が大きく伸長しており、特に年末商戦時に限定で販売された「ONEPIECEカードゲーム BASE SHOPリミテッドカードコレクションvol.1」が大きく伸長しています。

ファッションカテゴリー:ジュエリー・時計

ギフトシーズンらしく、RolexやCartierなどの高単価の時計やジュエリーのニーズが高まっています。それ以外にも、9万ドルを超えるPatek PhilippeやHermèsのバーキンが通常よりも増加傾向にあります。

ホリデーシーズンの検索キーワードトレンド

ラインストーン付きのセイコーの腕時計は検索数が+983%、Nikeのメタリック「P-6000」スニーカーも+222%と大きく注目を集めています。また、Y2K(Year 2000)リバイバル(1990年代後半から2000年代後半に流行したファッションやカルチャーが、現代のZ世代を中心に再燃するトレンド)の影響もあり、メタリックパンツも再びトレンドになっています(+16%)。

調査概要

今回の調査は、約16,020名の一般消費者(米国、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア、日本)を対象に実施されました。Pre-lovedの購買・販売経験者も含まれています。調査期間は2025年8月から10月となっています。

eBay Inc.およびイーベイ・ジャパンについて

eBay Inc.(米国NASDAQ上場、ティッカーシンボル:EBAY)は、世界中の人々をつなぎ、コミュニティを創出して、すべての人の生活を豊かにするeコマースのリーダーです。同社の革新的な技術は、世界190以上の市場で数百万人のセラー(売り手)とバイヤー(買い手)を支援し、誰もが成長し成功するチャンスを提供しています。

1995年に米国カリフォルニア州サンノゼで創業されたeBayは、素晴らしい価値とユニークな品揃えを見つけるための世界最大級かつ最も活気のあるマーケットプレイスの一つです。2024年には約750億ドルの総取引高を実現しました。

イーベイ・ジャパン株式会社

本社所在地:東京都渋谷区

事業内容:eBay Inc.の日本法人として、オンライン・マーケットプレイス「eBay」を通じた日本セラーの「越境EC」支援を行っています。

出典元:イーベイ・ジャパン株式会社

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