
株式会社ナビタイムジャパン(代表取締役社長:大西 啓介、本社:東京都港区)のNAVITIMEデータ分析チームが、訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』の利用データを分析し、訪日外国人旅行者の航空機利用に関する動向を発表したことが明らかになりました。
同社の分析チームでは、提供するアプリの利用状況から訪日外国人の移動実態を可視化することで、インバウンド観光の動向を明らかにし、地域の魅力発信や観光の分散化によるオーバーツーリズム緩和に貢献することを目指しているとのことです。
これまで訪日外国人の訪問場所や周遊状況などの分析に加え、2024年9月からは鉄道利用駅・路線の「鉄道利用動態分析」、2025年10月からは乗降港や航路ごとの「船舶利用動態分析」が可能になったとのことです。そして今回、新たに空路における訪日外国人の移動状況分析も実現したことが発表されました。
この記事の目次
分析内容と対象
今回の分析では、以下の2つの視点から訪日外国人の航空機利用状況を明らかにしています。
- 訪日外国人旅行者の市場別入国空港増加率 TOP5(静岡空港、那覇空港など)
- 訪日外国人旅行者の国内線利用者数 TOP5(東京国際空港・成田国際空港⇔新千歳空港など)
集計期間は、入国空港増加率については2023年11月~2024年10月と2024年11月~2025年10月の比較、国内線利用者数については2024年11月~2025年10月となっています。
分析対象は、『Japan Travel by NAVITIME』から利用者の同意を得て取得したインバウンドGPSデータと属性アンケートです。航路別の動態分析は、GPSデータから発着空港を特定し、航路別の利用実績を集計しているとのことです。
なお、入国空港については、アプリで旅行期間の初日に最初にGPS測位が確認された空港を対象としており、出入国管理統計とは必ずしも一致しないと同社は説明しています。また、2024年11月以前に国際線が就航していなかった空港はランキング対象外となっています。
アジアと欧米豪で人気の入国空港が明らかに
2024年11月から2025年10月までの実績を、前年同月期(2023年11月から2024年10月)と比較した結果、入国者数が増加した空港の市場別分析では、アジアからの訪日客は静岡空港が、欧米豪からの訪日客は那覇空港がそれぞれ1位となったことがわかりました。
アジアからの旅行者については、静岡、米子、広島など地方空港が上位を占めた一方、欧米豪からの旅行者では那覇のほか、ゴールデンルートに近い中部、関西、成田国際空港が上位となっています。

アジア1位:静岡空港の特徴
静岡空港は、アジアからの旅行者の入国空港増加率で1位となりました。2025年12月現在、韓国と中国からの直行便が就航しており、韓国・ソウル便が2025年6月から1日2往復に増便されたことや、2024年12月から香港との直行便が新規就航したことが増加要因と考えられるとのことです。
静岡空港から入国した旅行者の滞在先を分析すると、空港のある牧之原市のほか、静岡市、富士宮市、富士市など静岡県内の市町村や、山梨県の富士河口湖町での滞在が確認されました。

静岡市と富士宮市での滞在箇所を詳しく見ると、富士山世界文化遺産の構成資産である三保松原、富士山本宮浅間大社、白糸の滝や、富士山の眺望を楽しめる田貫湖、日本平など、富士山に関連するスポットへの訪問が多いことが明らかになりました。


欧米豪1位:那覇空港の特徴
欧米豪からの旅行者の入国空港増加率では、那覇空港が1位となりました。調査期間中、那覇空港への欧米豪からの直行便は就航していないため、他の空港を経由して訪れる旅行者が増加していると分析されています。
欧米豪からの旅行者が沖縄県内で滞在した主なエリアは、那覇市や北谷町、本部町などであることが報告されています。

那覇市内では国際通り付近での滞在が多く見られたとのことです。

また、本部町では美ら海水族館が主な滞在先となっていることが確認されました。

訪日外国人の国内線利用状況
2024年11月から2025年10月までの期間で、訪日外国人旅行者が最も多く利用した国内線のランキングでは、東京国際空港(羽田空港)・成田国際空港と新千歳空港を結ぶ路線や、羽田空港と大阪国際空港を結ぶ路線などが上位を占めたことが報告されています。特に、北海道と東京都、東京都と大阪府、大阪府と北海道を結ぶ路線がTOP5を独占する結果となっています。

羽田・成田と新千歳を結ぶ航空路線の利用パターン
羽田・成田空港発着の新千歳空港路線の月別利用状況を分析したところ、羽田空港発着は2025年2月に、成田空港発着は2024年12月に最も利用者が多く、ともに冬期の利用者が多いことが明らかになりました。

さらに、羽田・成田と新千歳間を往復で利用した旅行者の行動パターンを分析したところ、18.9%が旅程の初日または2日目に羽田・成田から新千歳へ移動し、最終日またはその前日に新千歳から羽田・成田へ戻るという旅程だったことがわかりました。このことから、東京を経由して北海道滞在を目的に来日している層があることが示されています。

また、国内線利用のタイミングを詳しく見ると、羽田・成田空港発(羽田・成田→新千歳)の移動は、羽田空港発が39.9%、成田空港発が43.6%と、いずれも初日または2日目の移動が多いことがわかりました。一方、新千歳空港発(新千歳→羽田・成田)の移動も、羽田空港着が41.5%、成田空港着が44.9%と、最終日またはその前日の移動が多く、旅程の最初と最後に利用される傾向が強いことが明らかになっています。

ナビタイムジャパンのNAVITIMEデータ分析チームでは、訪日外国人観光客の動態を明らかにする行動データ分析を通じて、日本各地の魅力発掘や地域活性化に貢献することを目指しているとのことです。
NAVITIMEデータ分析チームについて
ナビタイムジャパンの移動データ事業部データ分析チームでは、道路交通や公共交通、国内観光や訪日外国人について、移動に関する各種ビッグデータを活用した分析を行っているそうです。
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・(2025/9/10)訪日外国人旅行者の船を利用した移動動向を分析
・(2025/10/9)訪日外国人旅行者が訪れる夏の人気上昇エリアを分析 2025
インバウンドGPSデータについて
「インバウンドGPS」データとは、ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人観光客向けナビゲーションアプリ『Japan Travel by NAVITIME』にてユーザーの同意を得て取得された、訪日外国人観光客の移動に関するデータです。
出典元: 株式会社ナビタイムジャパン プレスリリース













