Stellagent、ChatGPT内で商品購入が完結できる「Agentic Commerce」実装支援サービスを開始 - OpenAIのACPプロトコルを活用

Stellagent株式会社は、2025年10月1日より、ChatGPT内で商品の発見から購入まで完結できる「Agentic Commerce」の実装支援サービスを開始すると発表しました。このサービスは、OpenAIとStripeが共同開発したAgentic Commerce Protocol(ACP)を活用したもので、EC事業者にとって新たな販売チャネルの開拓を可能にします。

背景:AIコマースの新時代到来

2025年9月29日、OpenAIは週7億人が利用するChatGPTにおいて、Instant Checkout機能を発表しました。この機能は、OpenAIとStripeが共同開発したAgentic Commerce Protocol(ACP)により実現されるもので、ユーザーがChatGPTとの会話の中で商品を発見し、そのまま購入まで完了できる革新的な仕組みとなっています。

米国ではすでにEtsyセラーへの対応が開始されており、Glossier、SKIMS、Spanx、Vuoriなどを含む100万以上のShopifyマーチャントへの展開も予定されています。この動きにより、EC業界は「検索して購入する」時代から「AIと対話して購入する」時代への大きな転換点を迎えていると言えます。

日本市場の現状と課題

日本市場においては、2025年4月にChatGPTのショッピング機能(商品比較・検索)が一部導入されたものの、Instant Checkout機能を含むAgentic Commerceの本格展開はまだ実現していません。しかし、日本のEC市場規模と成熟度を考慮すると、近い将来の展開が予想されます。

一方で、この革新的なシステムに参加するためには、以下の技術的課題をクリアする必要があるとStellgaent社は指摘しています。

  • OpenAIへの申請手続きと承認プロセス
  • ACP仕様に準拠したAPI開発
  • 既存の在庫管理・決済システムとの連携
  • セキュリティとプライバシー要件への対応
  • 継続的な運用とメンテナンス体制の構築

サービス概要:技術的複雑さを解決する完全サポート

同社のAgentic Commerce実装支援サービスは、上記の課題を包括的に解決し、日本企業がChatGPTというプラットフォームに参入するための道筋を提供します。

サービスの特徴

ワンストップソリューション

OpenAIへの申請代行から本番稼働まで一貫してサポートし、技術的な複雑さはすべて同社が引き受けます。

最短8週間での導入実現

効率的なプロジェクト管理により迅速な市場参入を支援し、段階的な導入プロセスで確実な成功を目指します。

既存システムとのシームレスな連携

現在使用中のECシステム、在庫管理、決済システムをそのまま活用でき、最小限の変更で最大限の効果を実現します。

広告費不要の新たな販売チャネル

商品の質と関連性のみで評価される公平な競争環境で、購入成立時のみ少額の手数料が発生する成果報酬型モデルです。

導入プロセス(4ステップ)

STEP 1:診断・提案(1-2週間)

ビジネスモデル、商品特性、既存システムをヒアリングし、Agentic Commerce導入の適合性を診断。最適な導入プランを提案します。

STEP 2:設計・申請(2週間)

OpenAIへの申請書類作成と提出を代行。商品フィード仕様、API設計、決済連携方法を詳細に設計します。

STEP 3:構築・連携(3-4週間)

ACP仕様に準拠したシステムを構築。既存システム(在庫管理、配送、決済)とシームレスに連携します。

STEP 4:テスト・稼働(1週間)

動作検証と最終調整を行い、本番環境での稼働を開始。運用開始後も継続的にサポートします。

料金プラン

ベーシックプラン

初期導入費用:98万円〜

シンプルなシステム構成の事業者向けプランです。既存APIが整備されており、標準的な連携で対応可能な場合に適しています。

プロフェッショナルプラン

初期導入費用:248万円〜

複雑なシステム構成の成長企業向けプランです。独自ERPや複数の管理システムを使用している場合に最適です。

エンタープライズプラン

初期導入費用:個別見積

大規模・高度なカスタマイズが必要な事業者向けプランです。独自開発システムや特殊な業務フローがある場合に対応します。

なお、すべてのプランに運用サポートオプション(月額)が用意されているとのことです。

期待される導入効果

新規顧客層へのリーチ
週7億人が利用するChatGPTユーザーへの露出が可能になり、購買意欲が最も高い瞬間での商品提案が実現します。

顧客体験の革新
従来の検索型から対話型への購買体験の進化により、離脱率の大幅な削減が期待できます。

マーケティングコストの削減
SEO対策や広告費への依存度低減が可能になり、商品の本質的な価値での競争に移行できます。

先行者利益の獲得
日本市場での早期参入による認知度確立と、競合他社に対する差別化要因を獲得できます。

今後の展望

Stellagent社によると、Agentic Commerce Protocolは、単なるeコマースの仕組みではなく、AI時代における新たな商取引の標準となる可能性を秘めているとのことです。同社は、このプロトコルがもたらす変革を日本企業がいち早く活用できるよう、技術面・戦略面の両方から支援していく方針です。

また、GoogleもAgent Payments Protocol(AP2)を発表するなど、AIコマース分野での競争は激化しています。同社は今後も最新技術動向を注視し、複数のAIプラットフォームへの対応も視野に入れたサービス展開を予定しているとのことです。

Stellagent株式会社 会社概要

会社名:Stellagent株式会社(Stellagent Inc.)
所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目7-1 オーシャンゲートみなとみらい8F WeWork内
代表者:鈴木 章広
設立:2022年2月22日
事業内容:AIエージェント開発、マーケティングAIプロダクトの提供(「Aurora」など)

出典元:Stellagent株式会社 プレスリリース

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