
産直ECサイトで消費者と直接つながる農家が増える一方で、「お客様への返信に時間がかかり、農作業に支障が出ている」という新たな課題が浮上しています。夜遅くまで一件一件の返信文を考え、定型文では気持ちが伝わらないと悩む農家も少なくありません。
そこで、農業×新技術を推進するコミュニティ「Metagri研究所(運営会社:株式会社農情人)」は、農家専用AIアシスタント「らくらく農園だより」の実証実験を開始することになりました。このサービスは、スマホでレビューをスクリーンショットするだけで、10秒で心のこもった返信文を自動生成します。農作業の合間に、アプリ不要で利用できるということです。現在、3ヶ月間無料で利用できるテストユーザーを【10名様限定】で募集しています。
この記事の目次
開発背景:ECで顧客と繋がる農家の「嬉しい悲鳴」
株式会社矢野経済研究所の調査によると、産直ビジネスの国内市場規模は拡大を続けており、2030年には4兆1,863億円に達すると予測されています。食べチョク、ポケットマルシェ、メルカリShops、BASEなどのプラットフォームを通じて、農家が消費者と直接つながる「産直EC時代」が本格化しています。農家は自身のこだわりや想いを直接届けられる素晴らしい機会を手に入れました。お客様から届く「美味しかった!」という温かいレビューは、生産者にとって何よりの励みとなっています。しかしその一方で、この市場拡大の裏で、多くの小規模・兼業農家は、顧客対応という「嬉しい悲鳴」に悩まされているようです。
- 「一件一件に心を込めた返信を考える時間がない…」
- 「定型文では気持ちが伝わらない気がする…」
- 「クレームや質問への適切な返し方がわからない…」
- 「農作業の合間に、PCを開かずにスマホだけで完結させたい…」
「らくらく農園だより」は、このような農家の「想い」と「現実」のギャップを埋めるために開発されました。テクノロジーの力で返信業務の負担を劇的に減らし、お客様との心温まるコミュニケーション、すなわち「農園からのおたより」を育む時間を創出するとしています。
※出典:株式会社矢野経済研究所「産直ビジネスに関する調査(2024年)」2025年3月24日発表
「らくらく農園だより」の3つの特徴
「らくらく農園だより」は、お客様への返信業務を「スマホで撮るだけ・たった10秒・アプリ不要」で解決するサービスです。
スマホで撮るだけ
スマホでも簡単に利用できます。返信したいレビューをスマホでスクリーンショットするだけで完了。面倒な文章のコピー&ペーストも一切必要ありません。
10秒で生成
AIがスクリーンショットから文章を読み取り、利用者の人柄を反映した5パターンの返信文案を、10秒で高速生成します。文章に悩んで時間を無駄にする必要がなくなります。
アプリ不要
面倒なアプリのダウンロードやアップデートは一切なし。専用のURLをタップするだけで、すぐに利用を開始できるとのことです。スマホのストレージ容量を気にする必要もありません。
具体的な利用シーン:返信に困るこんなレビューも、AIにお任せ
「らくらく農園だより」は、感謝の言葉だけでなく、対応に悩む質問やクレームに対しても、的確で誠実な返信文案を生成するとのことです。

ケース1:お客様からの【感謝】
購入商品:朝採れ!甘々とうもろこし
レビュー: 「とっても甘いとうもろこしでした!届いてすぐに生で一本、残りは茹でていただきました。家族みんなで大満足です。また来年もお願いします!」
AIの返信案: 「この度は『朝採れ!甘々とうもろこし』にご満足いただけたとのこと、大変嬉しく思います。ご家族皆様で美味しく召し上がっていただけたご様子を伺い、私どもも感動いたしました。温かいお言葉に心より感謝申し上げます。来年もぜひご期待ください。」
ケース2:お客様からの【質問】
購入商品:旬の野菜詰め合わせセット(L)
レビュー: 「旬の野菜詰め合わせ、無事に届きました!おまけの紫色の野菜はなんて名前ですか?おすすめの調理法も知りたいです!」
AIの返信案: 「この度は無事にお野菜が届いたとのこと、大変安心いたしました。おまけの紫色の細長いお野菜は紫いんげんです。素揚げや天ぷらにすると美味しく召上がれますよ。またのご利用を心よりお待ちしております。」
ケース3:お客様からの【クレーム】
購入商品:葉物野菜セット
レビュー: 「葉物野菜セットが指定日に届かず、レタスが少ししなびていました。配送管理を徹底してほしいです。」
AIの返信案: 「この度は、お届けが大幅に遅れ、ご期待に沿えず誠に申し訳ございませんでした。また、レタスがしなびていたとのこと、重ねてお詫び申し上げます。ご指摘いただいた点を真摯に受け止め、再発防止に努めてまいります。」
開発者プロフィール

有田 祥岳(Bunta3)氏
「ハッカソン好きの社会人」として活動し、数々の開発コンテストで優勝・入賞実績を持つアイデアメーカーです。「らくらく農園だより」は、Metagri研究所主催「農業AIハッカソン2025」にて、「トヤマミカン賞」を受賞した開発品とのことです。
■主な受賞歴
・大阪24時間AIハッカソン 2024 優勝
・NocodeCampハッカソン AIRAMP JAPAN賞 ・受賞
・NUCBピッチコンテスト 1位
農家支援コミュニティ『Metagri研究所』

Metagri研究所は、キーワード「農業×新技術」を掲げて持続可能な農業の実現に取り組むコミュニティです。2022年3月より活動をスタートし、2025年9月現在では1,200名以上が参加しているとのことです。失敗を恐れずに、新たな社会実験に取り組む姿勢を大切にしたいという意味を込めて「研究所」と名付けられたそうです。
農業に生成AIやweb3、メタバースを掛け合わせた取り組みに興味のある方はコミュニティに参加できるとのことです。
「Metagri研究所」運営元企業

株式会社農情人
代表 : 甲斐 雄一郎
提供サービス(一部):
・農業マーケティング支援
・農業×ブロックチェーンの企画開発
・メタバースコンサルティング
・書籍出版
出典元:Metagri研究所(運営会社:株式会社農情人)プレスリリース