
生活協同組合連合会コープきんき事業連合(本部:大阪市淀川区)の会員4生協(京都生活協同組合、大阪よどがわ市民生活協同組合、生活協同組合おおさかパルコープ、大阪いずみ市民生活協同組合)は、2025年8月1日までに、株式会社ライナフ(本社:東京都文京区、代表取締役:滝沢 潔)が提供する「スマート置き配」との連携を完了しました。この連携により、オートロック付きマンション約2,000棟を対象に、各住戸の玄関前まで商品を届ける「置き配サービス」の提供が可能となりました。
「スマート置き配」の導入により、コープきんきはオートロック付きマンションに居住する組合員の利便性向上に貢献していくとのことです。今後、関西圏において「スマート置き配」の対象棟数は拡大を予定しており、対応する生協の増加も目指していくと発表されています。
この記事の目次
コープきんき会員生協が「スマート置き配」を導入した背景
コープきんきを構成する地域生協では、これまで決められた曜日・時間帯に「手渡し」または「置き配」による商品配達を実施してきました。しかしながら、オートロック付きマンションでは、組合員が不在の場合に配達が完了せず、再配達が発生するという問題がありました。また、宅配サービスを利用したいという声があるにもかかわらず、要望に応えられないケースも存在していたとのことです。
このような課題を解決するために、今回「スマート置き配」の導入に踏み切りました。本施策を通じて、組合員にとってより利便性の高い宅配サービスの提供を目指していくことが発表されています。
デジタル技術と生活協同組合の新たな可能性
生活協同組合は、組合員の日常生活に必要な商品やサービスを提供する重要な役割を担っています。今回の「スマート置き配」の導入は、デジタル技術を活用することで、その役割をさらに効果的に果たそうとする取り組みといえるでしょう。
特に、スマートロック技術を活用した「NinjaEntrance」は、セキュリティを維持しながらも利便性を向上させるという、一見相反する課題を解決する優れたソリューションです。こうした最新技術の導入は、生活協同組合がデジタル時代においても組合員のニーズに応え続けるための重要なステップとなります。
コープきんきの事例は、他の生活協同組合や宅配サービス事業者にとっても参考になるモデルケースとなるでしょう。デジタル技術と組合員サービスの融合による新たな価値創造は、今後の生活協同組合の発展における一つの方向性を示しています。
また、今回の取り組みは、物流における「ラストワンマイル」の課題解決にも貢献しています。配達の最終段階における効率化は、環境負荷の低減にもつながる重要な取り組みであり、持続可能な社会の実現に向けた一歩としても評価できるでしょう。
今後も、コープきんきをはじめとする生活協同組合の取り組みから目が離せません。技術の進化とともに、より便利で持続可能なサービスの提供が期待されます。
ライナフの「スマート置き配」について
「スマート置き配」は、スマートロック「NinjaEntrance(ニンジャエントランス)」を活用して、オートロック付きマンションの共用エントランスの鍵をデジタル化するサービスです。これにより、入館権限を付与された配達員がオートロックを解錠できるようになり、受取側があらかじめ指定した場所への配達が実現します。
解錠履歴は全て記録されるため、セキュリティ面でも安心して利用できる特徴があります。また、マンション管理会社・オーナー・管理組合の費用負担なく導入できる点も大きなメリットとなっています。
導入実績は全国16,000棟以上に上っています(2025年8月現在)。

スマート置き配がもたらす変化
「スマート置き配」の導入により、コープきんきの宅配サービスにはどのような変化がもたらされるのでしょうか。これまでは、組合員が不在の場合、特にオートロック付きマンションでは配達が完了せず、再配達の手間や時間的コストが発生していました。
しかし、「スマート置き配」の導入により、配達員は組合員が不在でもオートロックを解錠し、指定された場所に商品を配達することが可能になります。これにより、再配達の必要性が大幅に減少し、配達の効率化が図れるとともに、組合員にとっても自分の都合に合わせて商品を受け取ることができるようになります。
また、セキュリティ面においても、解錠履歴がすべて記録される仕組みになっているため、安心して利用できる環境が整っています。マンション管理会社やオーナー、管理組合に費用負担がないという点も、導入のハードルを下げる要因となっているようです。
このように、「スマート置き配」は単なる配達方法の変更にとどまらず、生協の宅配サービス全体の質を向上させる可能性を秘めています。今後、この取り組みがどのように発展していくのか、引き続き注目していく必要があるでしょう。
コープきんき 概要
コープきんき事業連合は、近畿2府3県(滋賀、京都、奈良、大阪、和歌山)をエリアとする生活協同組合の連合会です。以下に詳細情報を記載します。
名称:生活協同組合連合会コープきんき事業連合
本部:大阪市淀川区西中島5丁目13番9号 (新大阪MTビル1号館)
代表者:代表理事 理事長 小池隆博
事業エリア:近畿2府3県(滋賀、京都、奈良、大阪、和歌山)
会員生協
生活協同組合コープしが、京都生活協同組合、市民生活協同組合ならコープ、大阪よどがわ市民生活協同組合、生活協同組合おおさかパルコープ、大阪いずみ市民生活協同組合、わかやま市民生活協同組合
主な事業内容
・会員の事業に必要な物資を購入し会員に供給する事業
・会員の事業に有益な協同施設を設置し、会員に利用させる事業
コープきんきは7つの生協会員合わせて230万人を超える組合員の「まとまりの力」を活かして、組合員の日常生活へのお役立ちと会員生協の事業経営への貢献を目指しています。
ライナフ 概要
株式会社ライナフは、スマートロックブランド「NinjaLock」シリーズの製造・販売などを手がける企業です。詳細は以下の通りです。
社名:株式会社ライナフ
本社:東京都⽂京区湯島1-6-3 湯島⼀丁⽬ビル2階
設⽴:2014年11⽉4⽇
代表者:代表取締役 滝沢 潔
事業内容
・スマートロックブランド「NinjaLock」シリーズの製造・販売
・不動産管理ソリューション「ライナフスマートサービス」の開発・運営
・オートロックマンション向け「置き配対応化サービス」の開発・運営
ライナフは、スマートロック技術を活用した様々なサービスを展開しており、今回のコープきんきとの連携でも中核的な役割を担っています。
置き配サービスの重要性と今後の展望
近年、共働き世帯や単身世帯の増加に伴い、宅配サービスの需要は高まっています。しかし、オートロック付きマンションにおいては、セキュリティの観点から配達が困難なケースが多く、これが再配達の発生や顧客の不満につながっていました。
コープきんき会員生協による今回の「スマート置き配」導入は、こうした課題に対する具体的な解決策として注目されています。オートロック付きマンションという特殊な環境においても、安全かつ便利に商品を届けるという新しい選択肢を提供することで、組合員の生活の質を向上させる取り組みといえるでしょう。
また、今後の対象棟数の拡大や対応生協の増加が予定されていることから、コープきんきのサービス領域がさらに広がっていくことが期待されます。デジタル技術を活用した物流の最適化は、持続可能な社会の実現にも貢献する取り組みとして、今後も注目していく価値があります。
出典元:株式会社ライナフ プレスリリース