
RAKUMART株式会社(ラクマート)は、中国からの輸入や越境ECビジネスに特化した業務支援AI「RAKU-AI」の提供を開始したことを発表しました。このツールは、「誰でも」「すぐに」「簡単に」活用できる設計となっており、中国輸入や越境EC事業者の業務効率化を実現します。
RAKU-AIでは、商品画像の背景を自動削除したり、画像内の中国語テキストを翻訳したり、商品説明文を生成したりといった作業が、シンプルなクリック操作だけで完了します。さらに、Amazon APIとの連携や納品ラベルの自動作成など、RAKUMARTが実際の現場で培ってきた業務ノウハウを活かした、実用的な自動化ツールとなっています。

この記事の目次
RAKU-AIとは
RAKUMART(ラクマート)が開発した「RAKU-AI」は、中国から商品を輸入して販売する事業者向けに設計された業務支援AIです。商品画像の加工や着用モデルの合成、翻訳など、日々繰り返し発生する作業の負担を軽減することに特化しています。これまで複雑で時間のかかっていた作業を「誰でも同じように実行できる形」にすることを目指したツールとなっています。
RAKU-AIで現在利用可能な3つの主要機能

1. AI背景除去(画像加工)
中国の仕入れサイトから取得した商品画像には、背景に柄のある布や撮影スタジオの装飾が写り込んでいることが多く見られます。そのままでは日本のECモールの規定を満たせないケースも少なくありません。
RAKU-AIの背景除去機能を使えば、特別な画像編集ソフトやスキルがなくても簡単に操作でき、商品出品作業の手間を大きく削減することができます。
2. 画像翻訳(画像中の中国語テキストを日本語に変換)
中国の仕入れ元から提供される商品画像には、商品説明が画像上に中国語で直接書き込まれているケースが非常に多いのが現状です。例えば、衣類の素材情報や使用方法の図解、製品スペックの数値などが中国語で表示されていることがあります。
RAKU-AIを使えば、これらの情報を自動で抽出し翻訳できるため、「画像に表示されている中国語の内容を一から翻訳する作業」が不要になります。翻訳された内容は修正やコピーも可能な形式で出力されるため、日本市場向けの商品ページを作成する際の参考資料としても十分活用できます。
3. モデル変更(着用合成)
中国の仕入れ元が提供する着用写真のほとんどは中国人モデルによるものです。これは日本の消費者にとってイメージが湧きにくい場合や、ブランドの雰囲気と合わないという問題が生じることがあります。
RAKU-AIでは、AIが商品画像を認識した上で、日本市場向けのモデル画像へと着せ替える合成が可能です。もちろん、すべての画像が完璧に変換されるわけではありませんが、修正の基礎素材としての利用や、画像差し替えの第一段階としては十分に効果的です。
「サブスクリプション」ではなく「デポジット式」で利用しやすい料金体系
RAKU-AIの料金形態は、月額制(サブスクリプション)ではなくチャージ式(デポジット)を採用しています。これにより、「試しに使ってみたい」「繁忙期だけ活用したい」といった柔軟な利用が可能になっています。

EC現場で求められる「次世代AI機能」の展望
同社によると、RAKU-AIは実際の現場の課題や利用者からのフィードバックを基に、今後需要が高まると予測される次の段階のAI支援機能の開発も視野に入れているとのことです。
AIリサーチ連携:人気商品のトレンドや市場傾向の分析を可視化
タグ自動生成:楽天やAmazonの検索に最適なキーワードやSEO対策の自動提案機能
マルチ販路出品支援:単一の商品情報から複数のモール(Amazon・楽天・Qoo10など)へ一括で変換・出品できる機能
今後も進化を続けるRAKU-AI - 販売事業者の業務効率化をサポート
RAKUMARTは、RAKU-AIをすべての業務を完全に自動化する完璧なAIにするのではなく、「日常的に繰り返される手間」を軽減し、作業をより効率的にすることに価値を見出していると説明しています。
中小企業が持続的に成長していくためには、誰が担当しても同じ品質の結果が得られる「仕組み」が不可欠です。RAKU-AIは、そうした業務の再現性と効率性を高めるための、使いやすいサポートツールとしての役割を果たしていくことを目指しているとのことです。
RAKUMARTのサービス概要

RAKUMART(ラクマート)は、中国のECサイト(1688.com、Taobao、Tmallなど)を活用した仕入れに特化した中国輸入代行サービスです。日本語での商品リサーチから見積もり・買付・検品・倉庫保管・国際配送・FBA納品・返品対応まで、中国からAmazon販売に至るまでの一連のプロセスを一貫して代行しています。
今回のAmazon API連携により、従来は手作業で行っていた納品指示作業を省略し、「商品を選んで送るだけ」のワンストップ物流体制を実現したとのことです。
出典元:RAKUMART株式会社 プレスリリース