シニアの買い物事情調査:60代以上の79.7%が「買い物が気分転換になる」と回答、情報源はアプリやLINEが紙のチラシを上回る

株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)は、消費者購買行動データサービス「Point of Buy®(以下、POB)」を活用し、60歳以上の会員991人を対象に「シニアの買い物事情に関する調査」を実施し、その結果を発表しました。この調査では、スマートフォンの普及や買い物環境の同社の変化を背景に、シニア世代の購買行動にどのような変化が生じているのかを探っています。

以下では、調査で明らかになった主なポイントを紹介します。

調査サマリー

・買い物に行く頻度は「週に2~3回」が最も多く45.4%、一人暮らしは「ほぼ毎日」が半数近くに

・買い物に行く時間は「夕方」が34.0%で最多!「ほぼ毎日」行く人は18時以降の比率が高い

・79.7%が「買い物が気分転換になる」と回答!「ほぼ毎日」行く人ほどその傾向が強い

・買い物先は「スーパー」が95.5%で一強、次点は「ドラッグストア」で「コンビニ」の1.8倍に

・買い物中に「楽しい・嬉しい」と感じる人は約90%で、"お得感"や"偶然の発見"がポイント

・商品や買い物の情報入手は「店舗のアプリやLINE通知」が47.1%で「紙のチラシ」を上回る

買い物に行く頻度は「週に2~3回」が最も多く45.4%、一人暮らしは「ほぼ毎日」が半数近くに

同社の調査ではまず、シニア世代の「買い物に行く頻度」について調査されました。その結果、「ほぼ毎日」が40.3%、「週に2~3回」が45.4%となり、全体の約86%が週に複数回買い物に出かけていることが明らかになっています。

同居状況別に見ると、「一人暮らし」の方では「ほぼ毎日」買い物に行く割合が48.6%と最も高く、日常生活の中で買い物が重要な位置を占めていることがわかります。一方、「配偶者と二人暮らし」や「家族と同居」の方では「週に2~3回」が47.4~47.9%と最も多く、家族構成によって買い物頻度に違いがあることが示されています。

買い物に行く時間は「夕方」が34.0%で最多!「ほぼ毎日」買い物に行く人は18時以降の比率が高い

「買い物に出かける時間帯」については、「夕方(15時〜18時ごろ)」が34.0%と最も多く、次いで「夜(18時以降)」が18.2%、「昼過ぎ(12時〜15時ごろ)」が17.8%という結果になっています。全体的に見ると、夕方以降に買い物に出かけるシニアが多い傾向が見られます。

買い物頻度別の分析では、「ほぼ毎日」買い物をする層では、「夜」に買い物をする割合が21.1%と高く、「夕方」に次いで多くなっています。一方、「週に1回程度」や「月に数回」しか買い物に行かない層では、「時間は決めていない/その日による」と回答した割合が相対的に高く、買い物頻度が少ない人ほど、決まった時間帯に買い物をする習慣がないことがうかがえます。

79.7%が「買い物が気分転換になる」と回答!「ほぼ毎日」行く人ほどその傾向が強い

シニア世代にとって買い物がどのような意味を持つのかを調査するため、「買い物が気分転換になっているか」という質問が実施されました。その結果、「感じる」が38.3%、「多少感じる」が41.4%となり、合計79.7%(約8割)のシニアが買い物に何らかの気分転換効果を感じていることが明らかになっています。

買い物頻度別に見ると、頻度が高いほど「感じる」と回答する割合が高くなる傾向があります。この結果からは、「買い物に頻繁に行くから気分転換になる」という側面と、「気分転換になるから日常的に買い物に出かけている」という両面の解釈が可能です。いずれにしても、買い物がシニア世代の心身のリズムを整える重要な活動になっていることがうかがえます。

買い物先は「スーパー」が95.5%で一強、次点は「ドラッグストア」で「コンビニ」の1.8倍に

シニア世代が利用する「買い物をする場所」については、「スーパーマーケット」が95.5%と圧倒的な支持を集めています。次いで「ドラッグストア」が60.0%、「コンビニエンスストア」が32.7%という結果になっています。特筆すべきは、ドラッグストアの利用率がコンビニの1.83倍と大きく上回っている点です。

この背景には、ドラッグストアが食品・日用品・医薬品など多様な商品を一度に揃えられる利便性や手頃な価格設定に加え、通院後に処方薬の受け取りと一緒に買い物ができる動線の良さなどが、シニア世代のニーズに合致していると考えられています。

買い物中に「楽しい・嬉しい」と感じる人は約90%で、"お得感"や"偶然の発見"がポイント

「買い物中に楽しい・嬉しいと感じる瞬間」について調査したところ、「特にない」と回答した人はわずか10.9%にとどまり、約90%のシニアが買い物中に何らかのポジティブな体験をしていることが明らかになっています。

最も多かった回答は「セールや特売などで安く買えたとき」で59.6%、次いで「思いがけない掘り出し物に出会ったとき」が51.3%、「欲しかった物が見つかったとき」が50.5%と続きました。これらの結果から、シニア世代の買い物における喜びのポイントは"お得感"や"偶然の発見"にあることがわかります。

また、「外出や気分転換のきっかけになったとき」(18.4%)や「商品を手に取って選んでいるとき」(13.5%)など、買い物のプロセス自体を楽しんでいるシニアも一定数存在しており、買い物が単なる必要品の調達だけでなく、生活の質を高める体験として位置づけられていることがうかがえます。

商品や買い物の情報入手は「店舗のアプリやLINE通知」が47.1%で「紙のチラシ」を上回る

シニア世代が「商品や買い物の情報をどこから得ているか」という調査では、最も多かった回答が「店舗のアプリやLINE通知」で47.1%、次いで「紙のチラシ」が36.8%、「店頭のPOPや掲示物」が25.3%という結果になっています。

注目すべき点は、デジタルツールである「店舗のアプリやLINE通知」が従来の「紙のチラシ」を上回ったことです。さらに、「インターネットの検索(Google・Yahoo!など)」も23.8%に達しており、シニア世代においてもスマートフォンを活用した情報収集が着実に浸透していることがわかります。

一方で、「SNSの閲覧や検索」は11.9%と限定的であり、SNSを情報源として活用するシニアはまだ少数派と言えそうです。また、「テレビCM」(15.6%)や「テレビ番組」(10.6%)といった従来型メディアからの情報取得も一定の割合にとどまっています。

調査概要

【アンケート調査概要】

  • 調査期間:2024年4月24日~4月29日
  • 調査対象:mitorizの消費者購買行動レポートデータサービス「Point of Buy®」の登録会員(POB会員)
    60歳以上のPOB会員(平均年齢63.9歳)
  • 調査方法:インターネットによる自社調査(有効回答数:991件)

消費者購買行動データサービス「Point of Buy®」について

「Point of Buy®」は、国内最大級の消費者購買DBを活用し、メーカーや小売りなどのマーケティングを支援するサービスです。レシートに記載された購買情報を活用しているため、POSやID-POSデータで開示されていない小売りチェーンのデータや、個のユーザー(シングルソース)に紐づいた、業態を横断した購買行動や併売商品など断続的な購買行動を把握することができます。

会社概要

会社名:株式会社mitoriz
本社所在地:東京都港区赤坂3-5-2 サンヨー赤坂ビル5階
設立:2004年7月
資本金:1億円
代表者:代表取締役社長 木名瀬 博

全国の主婦を中心とした60万人を超える登録スタッフネットワーク(アンケート会員含む)を活用し、北海道から沖縄まで全国のドラッグストアやスーパー、コンビニ、専門店など227,537店舗以上をカバーし、営業支援(ラウンダー)や市場調査(ミステリーショッパー、店頭調査など)を実施しています。

同社は、キャスト・データ・ネットワークを活⽤して、新たなつながりを創出し、⼈やモノの潜在価値を顕在化させ、社会に新たな価値を提供し、ビジネスを通じて社会課題を解決していくことを目指しています。

出典元:株式会社mitoriz プレスリリース

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