生活者と社会のライフスタイルの満足度向上に貢献する「くふう生活者総合研究所」(以下、くふう総研)が、全国の生活者5,914名を対象に「2025年のゴールデンウィークの過ごし方」に関する調査を実施し、その結果を発表しました。

2025年のゴールデンウィークは、カレンダー上では4月29日(火)が飛び石の祝日で、5月3日(土)から6日(火)までの4連休が予定されています。そのため、お出かけの日程が少々計画しづらいことや、物価の高止まり、将来への不安からくる節約志向が影響を与えているものの、生活者が旅行やレジャーを楽しむために工夫を凝らしている様子が見受けられます。

調査結果概要

・「旅行やレジャーに出かける予定がある」と答えた人は約2割である一方、「まだ決めていない」という人が半数以上を占める結果となりました。

・一人当たりの予算は「3万円未満」が約6割を占め、物価高や家計不安の影響が浮かび上がっています。

・「キャンプで宿泊費の節約」「おにぎりを持参して食費を抑える」といった様々な工夫で経済的に楽しむ様子が窺えます!

2025年のゴールデンウィークにおける調査は3月末時点で行われ、「旅行やレジャーを予定している」との回答は18.1%にとどまりました。

「まだ決めていない」と回答した人は55.9%、また「旅行やレジャーの予定はない」という人は26.0%となりました。これらの回答からは、GWが4連休になることで遠出の計画を立てにくく、混雑の回避や高価格を避けたいという感情、さらには物価の高騰や家計の不安が根底にあることが窺えます。特にガソリン価格の高騰が、旅行やレジャーの予定に影響を与えている様子が見受けられました。

物価高がゴールデンウィークの過ごし方に与える影響(アンケートの回答より)

迷っている人の意見

・実家に帰りたいがガソリンが高いため、悩んでいる(30代女性)

・節約志向が強まったため、毎年の実家訪問を見送ろうか考え中(40代女性)

・近くで過ごすつもり。例年は小旅行をしていたが、今年は難しいかもしれない(50代女性)

・まだ計画を立てていないが、物価の高騰を考慮し、元々の希望よりも多少節約した過ごし方になる気がする(20代以下女性)

自宅で過ごすことを決めている人の意見

・旅行に行かず、自宅で過ごすことで節約を図る(30代女性)

・特に旅行に行く予定はなく、自宅でリラックスして過ごすつもり。特に今年は長期連休を取りにくいため、外出しにくい(40代男性)

・例年GWに旅行をしないが、今年は特に高騰しているためむしろ旅行の必要性を感じない(50代男性)

・とにかく節約!通常ならドライブに行くが、ガソリン代が高いため控えることにした(50代女性)

旅行やレジャーを計画している中で、国内旅行を予定している人が最も多く、51.7%を占めています。続いて、「中遠距離の日帰りお出かけ」が26.1%、「近場のお出かけ」が22.9%という割合になっています。

調査時点で計画を進めている人たちは、宿泊を伴う国内旅行が多く見られ、一方で「旅行をするが近場のみ」「1泊だけ」といった、経済的な面を重視した旅行計画も多く見受けられます。

国内旅行を計画する人の意見(アンケートの声より)

思い切り楽しむ派の声

・GWには毎年「こどもの日」とも絡めて旅行をしているため、去年までの過ごし方と変わらない(30代女性)

・物価の高騰や宿泊費の高いことが懸念されるが、子供との家族旅行はあと何回行けるかを考えると、お金がかかってでも行きたい(40代女性)

・昨年はどこにも行けなかったため、今年は奮発して旅行ついでに帰省しようと思う(50代女性)

セーブしつつ楽しむ派の声

・燃料代を考慮し、遠出するのではなく近場への旅行にした(30代男性)

・今年は近くで1泊予定(40代女性)

・普段から節約には気を使っているため、旅行だけは少し贅沢して楽しみたい(50代女性)

・節約を意識して自宅にいると、何もせずに過ぎてしまうため、物価高にもかかわらず旅行をすることにした(50代男性)

日帰りや近場のレジャーを選ばざるを得ない人々からは、例年の宿泊旅行を避けつつ、日帰りで楽しむ選択や公園ピクニックなど「より安く楽しむ方法」を選ぶ声が多く上がっています。

日帰りや近くのレジャーに出かける人の意見(アンケートの声より)

・高速道路のフリーパスが除外されたり、休日の割引がなくなったため、高速代とガソリン代が高く、遠出をあきらめた(30代男性)

・毎年一泊旅行に出かけていたが、昨今の値上がりにより近場の公園へお弁当を持参してピクニックに行く予定(40代女性)

・昨年までは宿泊して楽しんでいたが、今年は日帰りで過ごしたいと考えている(50代女性)

・公園でピクニック等、お金をかけない楽しみをしたい(30代女性)

一人当たりの予算は「3万円未満」が約6割、物価高や家計不安が影響

旅行やレジャーにかける一人当たりの予算は「1万円から3万円未満」が38.1%と最も多く、「3万円未満」と答えた人が56.7%で、つまりおおよそ6割を占めています。

昨年のゴールデンウィークの予算と比較すると「変わらない」と答えた人は63.8%が最多であり、物価の上昇に対して昨年の水準を維持したいという意向が多いことが明らかになりました。

4人に1人が予算を前年より「増やす」と答えており、その理由として「昨年より費用がかかる旅行・レジャーを予定している」(54.7%)や「物価が上がっているから」(39.6%)が主なものでした。一方「減らす」と答えた人(11.0%)の理由は「節約したいから」(53.8%)や「収入が減った、または家計に余裕がないから」(45.2%)、「昨年よりお金がかからない旅行・レジャーを計画しているから」(31.2%)が多く、ゴールデンウィークの費用が物価の高止まりや家計への不安に大きく影響を受けていることが見受けられます。

「キャンプで宿泊費を抑える」や「おにぎり持参」でうまく過ごすための工夫があらわに!

経済的に旅行やレジャーを楽しむための工夫として、「宿泊費を安くする工夫」が43.0%と最も多く、多くの人が早割の利用、民泊など低価格の宿泊先を活用し、宿泊プランを工夫しています。また、「ホテルではなくキャンプで宿泊費を抑える」との声もあり、コロナ禍で人気が高まったキャンプが再び宿泊費を抑えつつ楽しむ手段として注目されています。

さらに、「交通費」や「食費」を抑えるための様々な工夫も挙がっています。

旅行やレジャーを安く楽しむための工夫(アンケートの声より)

・子どもが帰宅する平日(5月2日)の午後に出発することで、交通費や宿泊費を可能な限り抑える(40代女性)

・安価な航空券のセールを利用し、移動費を抑えつつ遠方に出かける。宿泊も早期に予約を行いコストを軽減する(20代以下女性)

・夜行バスを活用してコストを削減し、目的地には早朝に到着できるように時間を有効に配分する(50代男性)

・民泊を利用して親族15人で一軒家を貸し切る。宿泊費は両親の援助で安く旅行できる(30代女性)

・帰省を兼ねた旅行でホテル代を節約する(40代女性)

・車中泊を利用し観光スポットには混雑時を外して訪れ、自然の中で旅先のスーパーなどで購入した食事をとる(50代男性)

・ホテルが高いためキャンプ場を選択し、移動は車でできる範囲に限定し、遊ぶよりも学ぶことを重視している(40代男性)

・移動用の食事としておにぎりを持参し、スナックも持って行く(40代女性)

物価高の影響が色濃く表れている調査結果ですが、「普段は節約していますが、連休だけは気持ちよく楽しみたい」「自宅でほんの少し贅沢をしてみたい」との意見もあり、節約に囚われず連休を楽しもうとする生活者の姿勢が強く感じられました。

出典元:くふう生活者総合研究所 プレスリリース

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