
株式会社mitoriz(本社:東京都港区、代表取締役社長:木名瀬博)が消費者購買行動を分析したデータサービス「Point of Buy®(以下、POB)」を用い、合計2,965人の会員を対象に実施した「卵に関する調査」の結果をお伝えします。
物価高騰が続く中、消費者の卵購入行動にどのような変化が見られるのかを詳細に調査しました。主な調査内容としては、卵の購入基準や価格意識、購入場所、高級卵の利用状況について調査しています。結果は2023年に引き続き得られたものです。
この記事の目次
調査サマリー
・卵の価格高騰を実感している消費者は約90%が「高くなった」と回答
・卵の購入は「安さ(73.7%)」を最も重視しており、2023年比で3.3ポイント増加
・購入先はスーパーが90%を超え最多、ドラッグストアの利用も微増して29.5%に
・「安く買える店を探して購入」が32.5%、「価格を気にせず買う」は2023年比で3.3ポイント減少
・卵の価格帯は「200円〜249円」が最も多く、8割以上が理想価格199円以下を希望
・卵の価格高騰の影響で、3割が高級卵の購入経験あり。特に高年代層での利用が顕著
卵の価格高騰実感は依然として高い、約9割が「高くなった」と回答
調査対象の2,965人に「卵の価格に変化を感じるか」を尋ねた結果、89.5%が「以前より高くなった」と回答しました。2023年の卵価格高騰後、一時的に価格が落ち着いたことも影響し、2023年から1.6ポイント減少したものの、依然として高いレベルの認識が保持されています(図表1参照)。
卵購入時の重視点は「安さ(73.7%)」で、2023年から3.3ポイント増加

「卵の購入時に重視される点」を調査した結果、最も多くの回答が見られたのは「安さ」で73.7%でした。続いて「味」が53.0%、「賞味期限・消費期限」が48.5%と続きます。2023年と比較すると「安さ」の重視度が3.3ポイント増加しており、全体的に価格を優先する傾向が見受けられます(図表2参照)。
卵の購入先として「スーパー」が圧倒的多数、ドラッグストアの利用も増加傾向

調査の結果、「卵を購入する場所」として最も多く選ばれたのは「スーパー」で、93.7%に達しました。次いで「ドラッグストア」が29.5%、続いて「ディスカウントショップ」が8.3%と続きます。全体的には数値が減少する中で、「ドラッグストア」の利用率はわずかに増加し、依然として高い水準を維持しています(図表3参照)。
「安く買える店を探して購入」が32.5%、「価格を気にせず買う」は減少

「卵を購入する際の最近の行動」に関する調査では、最多の回答として「安く買える店を探して購入」が32.5%を占めました。「価格を気にせず買う」は21.4%で、その後に「購入頻度を減らして購入」が20.6%という結果でした。2023年と比較すると「安く買える店を探す」が2.6ポイント増加し、依然として主な購買行動として位置付けられますが、「価格を気にせず買う」は3.3ポイント減少しており、意識的に価格を重視する傾向が指摘されています(図表4参照)。
実際の卵価格帯は「200円〜249円」が最多、理想価格は199円以下を希望

「実際に購入している卵の価格帯」と「理想の価格帯」を調査したところ、現在の購入価格帯は「200円〜249円」が最も多く、39.0%を占めています。一方で、理想とする価格帯では「100円〜149円」が38.6%で、なお38.6%が現在の購入価格感と理想にはギャップが存在していることが示唆されています(図表5参照)。
卵価格の高騰を受けて3割が高級卵の購入経験、年齢層により差

卵の価格高騰の影響により、3割以上の消費者が高級卵を購入した経験があることが明らかになりました。「頻繁に購入する」が6.8%、「たまに購入する」が25.4%で、年代別に見ると40代以上の層では、高級卵の購買率が高いことが分かります。60代以上では34.5%が高級卵の購入経験を持つ一方、20代以下では「購入を検討したことはない」という層が52.5%に達し、購買経験が乏しいことも伺えます(図表6参照)。
出典元: 株式会社mitoriz プレスリリース