ポッドキャスト市場における企業の認知度と活用状況の調査結果

株式会社オトバンクが提供するポッドキャスト制作サービス「PitPa」では、企業のマーケティング担当者300人を対象に「ポッドキャストに関する調査」を実施しました。この調査では、急成長中のポッドキャスト市場が企業のマーケティング戦略にどのような影響を及ぼすかを探ることが目的です。

【調査結果の概要】

①ポッドキャストの認知度は76.0%

・76.0%の回答者が「ポッドキャストを知っている」と回答しました。

②ポッドキャスト活用の実績は12.8%

・「現在活用中」との回答は5.7%でした。

・「以前活用していた」との回答は7.0%でした。

③ポッドキャスト活用に対する期待

・最も期待されているのは「新規顧客への関心引き」（57.1%）です。

・次いで「顧客との繋がりを強化すること」（42.0%）が挙げられました。

④ポッドキャストの利点と課題

・利点として「深い内容や専門性を提供できる」（37.5%）と、「リスナーとの長期的な関係構築が可能」（36.6%）が示されています。

・最大の課題は「制作の知識が不足している」（45.7%）とのことです。

■ポッドキャストは多くのマーケターに認知されているが、9割近くが未活用

調査によると、マーケティング担当者の76.0%がポッドキャストを認識していますが、実際の活用率はわずか12.8%にとどまっています。これは、ポッドキャストが市場で確実に存在感を示している一方で、企業がそのポテンシャルを十分に活用できていないことを示しています。

■見込み客の関心を引くことと顧客関係の向上に期待が集まる

ポッドキャストを活用する際、企業が最も期待しているのは「見込み顧客の関心を引くこと」であり、57.1%の回答者がこの点に高い関心を寄せています。また、「顧客との関係を深化させること」に対しても42.0%が期待を表明しました。音声コンテンツを利用した「ながら聴き」の特性が評価されています。

さらに、「ブランドイメージの向上」（22.3%）や「コミュニティの形成」（17.9%）という長期的な価値に対する期待も寄せられており、ポッドキャストが情報発信の枠を超え、より深いブランド体験を提供する場として認識されています。

■深いエンゲージメントを築けることが魅力

ポッドキャストの魅力に関しては、「深い内容や専門性を発信できる」（37.5%）と、「リスナーとの長期的な関係構築ができる」（36.6%）が高く評価されました。また、「ながら聴きによって得られる長時間のコンテンツ接触」（31.3%）や、「制作と配信のハードルの低さ」（25.0%）も注目されています。

このように、専門的な内容を掘り下げ、リスナーとの継続的なコミュニケーションを図る点が魅力とされています。さらに、「ながら聴き」というポッドキャスト独自の体験や、制作・配信の容易さもその魅力の一部です。

■最大の課題は「制作ノウハウの欠如」

ポッドキャストの活用における最大の課題としては「制作の知識不足」が浮上し、その割合は45.7%に達しました。これは、新しいメディアに関連する特有の課題と言えるでしょう。

さらに、「リスナーの獲得が難しい」（22.3%）や「継続的なコンテンツ制作が困難」（21.3%）といった運用的な課題も指摘されています。これらの結果は、従来のデジタルマーケティング施策との連携や、長期的な戦略づくりが求められていることを示しています。

一方で、ポッドキャストは専門的な内容を深く掘り下げることで、企業マーケティングの新たなコミュニケーション手段としての可能性が見えてきています。