
株式会社電通デジタル(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員:瀧本 恒)は、株式会社電通と共同開発したAI判定モデル(特許取得済み)を実装する独自の購買証明ソリューション「SCAN DA CAN(スキャン ダ カン)」を刷新したことを発表しています。クライアント企業の多様な課題に応えるため、AI・テクノロジー関連企業4社との連携により、スピーディなデジタル販促キャンペーン実施や食事分析機能などの新機能をリリースしたとのことです。
従来の販促キャンペーンと異なり、「SCAN DA CAN」は商品容器をスマートフォンで撮影するだけで応募可能となり、容器の個体値に基づいた独自AI判定で2023年のサービス開始以来、国内外18件のキャンペーンに採用されています。今回の刷新では、AI精度の向上に加え、4社との連携による多様なキャンペーン対応と顧客体験向上を実現したことが発表されました。

この記事の目次
「SCAN DA CAN」とは
「SCAN DA CAN」は、株式会社電通デジタルと株式会社電通が共同開発したAI判定モデル(特許取得済み)を実装する独自の購買証明ソリューションです。このソリューションにより、従来の販促キャンペーンで必要だった商品シールをハガキに貼って送付したり、レシート写真をアップロードしたりする手間が省かれ、缶などの容器や商品パッケージをスマートフォンで撮影するだけで応募が可能になっています。
キャンペーンを実施する企業側にとっては、「容器特有の個体値」に基づいて撮影した容器を1本1本異なるものとして認識する「ユニーク判定」や、商品ブランドの判定をリアルタイムで行えるようになっています。これにより、スマートフォン上でブランドの世界観を体験してもらうような演出も可能とのことです。
2023年のサービス提供開始以来、国内・グローバル合わせて18件のキャンペーンで採用され、応募率の向上、販促施策のコスト削減、応募データの活用、さらには新しいブランド体験のクリエイティブ演出を実現するプラットフォームとして定着してきたことが報告されています。
今回の刷新について
今回の刷新では、これまでの実績で得られたノウハウを基にAI精度の改善を行うだけでなく、AI・テクノロジー関連企業4社(ユニークビジョン株式会社、ライフログテクノロジー株式会社、株式会社セガ エックスディー、SUSHI TOP MARKETING株式会社)とのサービス連携により、多様化するキャンペーンへの対応や顧客体験の向上を図る4つの進化を実現したとのことです。
①よりスピーディかつ安価にキャンペーン展開が可能なプラン「SCAN DA Light」の提供開始
従来の「容器特有の個体値」に基づきAI判定するユニーク判定と、商品ブランドの判定の両方を搭載し、キャンペーンサイトや演出をフルカスタムで設計可能な「SCAN DA Premium」と、ブランド判定のみを搭載した「SCAN DA Brand」の2つのプランに加え、新たに「SCAN DA Light」の提供を開始するとのことです。
「SCAN DA Light」では、ユニークビジョン株式会社が提供する「Belugaキャンペーン」のテンプレートを活用することで、キービジュアル、画像、テキスト、背景色などをクライアント企業のブランドやキャンペーンに合わせてアレンジすることができ、従来よりもスピーディかつ安価にキャンペーン展開することが可能になったと発表されています。
②健康管理アプリ「カロミル」との連携で商品の消費実態を分析
ライフログテクノロジー株式会社が提供する健康管理アプリ「カロミル」の画像解析AIとの連携を開始したことが発表されました。撮影と同時に背景にある食事をAIが解析することで、食事の食べ合わせが判別できるようになり、スキャンされた商品の消費実態をより解像度高く捉えた分析を行うことが可能になっています。
この分析データを活用することで、小売店における棚づくり施策への反映や、食べ合わせキャンペーンへの活用(例:炭酸飲料と唐揚げの組み合わせなど)を実現することができるとのことです。
③「GameBox」による、オリジナルゲームを活用した生活者のエンゲージメントを高める販促施策の実現
株式会社セガ エックスディーが提供するCRM向けゲーミフィケーションサービス「GameBox」をオプションとして利用することにより、ゲーム制作費を抑えた形でクオリティの高いオリジナルゲームの実装が可能になったと発表されています。これを販促施策に活かすことで、生活者のエンゲージメントや応募者のロイヤルティ向上を図ることができるとのことです。
④デジタルスタンプ(NFT)を活用したファン体験を可視化・蓄積するロイヤルティプログラムの提供
SUSHI TOP MARKETING株式会社のサービスと連携し、キャンペーン応募に応じてデジタルスタンプ(NFT)を応募者に付与するロイヤルティプログラムを展開することが発表されました。同社が得意とする「ファンの行動を起点にしたマーケティング設計」や「体験の可視化・分析基盤」を活かし、単発の販促施策にとどまらず、ファンが自ら関与・回遊したくなるような継続的な関係性を構築するとしています。
さらに、各体験やアクションの履歴を、永続性と匿名性を備えたブロックチェーン上に蓄積することで、ファン一人一人の軌跡を可視化し、より深い関係性と中長期的なロイヤルティの醸成へとつなげていくことが報告されています。
今後の展開
電通デジタルと電通は今後も、「SCAN DA CAN」と連携可能なパートナー企業を広く募集し、CX(Customer Experience:顧客体験)領域で新たな価値を創出することで、生活者の体験価値向上およびクライアント企業の事業成長に貢献していく方針とのことです。

「SCAN DA CAN」は、dentsu Japanが提唱する、事業グロースのための次世代マーケティングモデル「Marketing For Growth」において、「360°Experience(体験設計実装)」を実現するためのサービスの1つとなっています。
電通デジタルについて
電通デジタルは、国内最大規模の総合デジタルファームです。「人の心を動かし、価値を創造し、世界のあり方を変える。」をパーパスに、生活者に寄り添うクリエイティビティとテクノロジーを統合的に活用することで、あらゆるトランスフォーメーションを実現しています。クライアント企業の事業成長パートナーとして、共に新たな価値を創造することで、経済そして社会の「変革と成長」を目指しているとのことです。
「SCAN DA CAN」で実現できること
「SCAN DA CAN」を導入することで、以下のようなメリットが得られるとされています:
- 容器や商品パッケージをスマートフォンで撮影するだけで簡単にキャンペーン応募が可能
- 応募率の向上とユーザー体験の改善
- 販促施策のコスト削減
- 応募データを活用したマーケティング分析
- 商品ブランドの世界観を体験できるクリエイティブな演出
- 最新のAI技術による精度の高い判定
- 様々なパートナー企業のサービスと連携した多様なキャンペーン展開
各連携サービスについて
・「Belugaキャンペーン」(ユニークビジョン株式会社):キャンペーンテンプレートを提供し、スピーディかつコスト効率の良いキャンペーン展開を可能にします。
・「カロミル」(ライフログテクノロジー株式会社):健康管理アプリの画像解析AIと連携し、食事の食べ合わせ分析が可能になります。
・「GameBox」(株式会社セガ エックスディー):CRM向けゲーミフィケーションサービスで、高品質なオリジナルゲームを低コストで実装できます。
・NFTサービス(SUSHI TOP MARKETING株式会社):デジタルスタンプ(NFT)を活用したロイヤルティプログラムを提供し、ファン体験の可視化と蓄積を実現します。
これらの連携により、「SCAN DA CAN」はより多様なキャンペーンニーズに対応し、生活者とブランドの間により深い関係性を構築することが可能になったとのことです。企業はこれらの機能を活用することで、デジタルマーケティングの効果を最大化し、顧客エンゲージメントを高めることができるとされています。
出典元:株式会社電通デジタル プレスリリース