
株式会社オークファンはAmazonセラー専用のリサーチアプリ「Amacode」を提供しています。そこから2022年12月に誕生した「Amacode Stock」は、メーカー・問屋(以下、問屋)が自らAmacodeでリサーチした売れる商品の情報をセラーに提供し、セラーはその情報を参考に問屋から直接仕入れができるサービスです。今回はAmacode Stockについて、具体的なサービス内容を、オークファンの山本智貴さんに伺いました。
この記事の目次
Amacode Stock(アマコードストック)とは?
――まずAmacode Stockのサービスについて教えていただけますか?
山本さん:Amacode Stockは2022年12月にオープンした問屋とECセラー(EC事業者)のダイレクトマッチングサービスです。オークファンが運営するAmazonのリサーチツール「Amacode(アマコード)」を利用するセラーの方々から、仕入れのサポートまでして欲しいと要望を頂くことが多くありました。
数多くの商品をリサーチしながら利益の取れる商品を見つけ、仕入れ販売をするのは効率的とはいえません。限られた時間の中で数十、数百の商品をリサーチして、売れる商品は1商品見つけられるかどうかです。さらに、理想の価格で商品を売るにはタイミングも重要であるため、仕入れの判断スピードも求められてくるでしょう。そういった課題に応えられるサービスとしてAmacode Stockは始まりました。
Amacode Stockは問屋が自社で取り扱っている商品をリサーチし、利益が見込めるとわかった商品のみをセラーに情報発信します。その情報を見たセラーが問屋から直接商品を仕入れられる仕組みです。また、セラーの方がご自身でリサーチし、安心して仕入れられるようにJANコードやASINコードも載せています。

山本さん:プランは無料プラン、スタンダードプラン、エキスパートプランの3種類あります。無料プランでは問屋が共有する商品情報を閲覧いただけます。初心者の方でも、まずはどういう商品が売れるかという目利き力を養っていただきたいと思い、気軽に利用できる無料プランを設けさせていただきました。月額4,400円(税込)で利用可能なスタンダードプランではその商品を実際に仕入れることが可能です。
エキスパートプランはより多くの商品情報が提供されるようになり、仕入れられる量や金額のボリュームが大きくなります。現状は誰もが利用できるプランではなく一定規模の取引実績を持つセラーにオークファンが声掛けし、面談を通過した方がご利用いただけるプランです。
どんなセラーがAmacode Stockを活用しているか
――問屋によるAmacodeでリサーチ済みの商品提案は、セラーが販売業務に集中できるようになるので魅力的です。現在Amacode Stockを利用しているセラーはどのような方が多いのでしょうか。
山本さん:Amazonで販売されているECセラーがほとんどです。Amacodeのユーザーと、Amazon物販オンラインサロン「e Business Labo」の会員が中心になります。Amazon専用のリサーチツールであるAmacodeの情報をもとに商品を提供するサービスであるため、Amazonで販売されているセラーにはぜひ活用いただきたいです。
セラーの中には副業や小規模事業者もいらっしゃいますが、月商1億円を目指している方など本気で物販をされている方が多いです。エキスパートプランの方ですと個人でも累計で1,000万円を超える仕入れを行っていたりします。
サービス開始から2ヶ月弱が経過し、無料プランで500名ほどのセラー、スタンダードプランで70名ほどのセラーにご利用いただいています。
セラーが期待していること
――セラーがAmacode Stockを利用するメリットを具体的に教えていただきたいです。
山本さん:これまで利益が取れるかどうかわからない商品を大量にリサーチしてから仕入れていたセラーのリサーチ業務が省けるようになることは大きいでしょう。そして、問屋から直接仕入れられるため、同じ商品を繰り返し仕入れられるようになり、経営が安定するのも魅力の1つです。
特にAmazonセラーの方が気にするのは「市場の飽和」です。同じ型番の商品を多数のセラーが取り扱うと、仕入れ前にリサーチしたデータ通りの価格で販売することが難しくなり、すぐに値崩れを起こしてしまいます。そのためAmacode Stockで紹介される商品は仕入れできる人数を制限し、1SKUに対してセラーが飽和しないように注意して運営しています。
仕入れる際の注意点
――販売実績を積み上げ、着実に売上・利益を伸ばせる仕組みを作っていることがわかります。セラーがAmacode Stockを利用するにあたって注意点はありますか?
山本さん:問屋とのBtoB取引の商習慣は商品を仕入れる上で注意が必要です。まず、セラーがお得に仕入れるにあたって、一定の仕入れ金額や仕入れ量が必要であることは基本的な知識として忘れてはいけません。
加えて、小売店(実店舗)を主な卸先にしている問屋は、対面で信頼関係を築きながら取引を始めていき、取引量や額を増やしていくことが一般的な商習慣といえます。エキスパートプランになるために取引実績や面談などの制限を設けているのはこういった理由からです。

メーカー・問屋は安心安全に新たな販路開拓が可能に
――セラーについて詳しく伺いましたが、Amacode Stockに商品を卸している問屋はどういった企業が多いのでしょうか。
山本さん:現在はオークファンのグループ会社のNETSEAやOSRに参加している問屋を中心に商品を卸していただいています。参加している企業から聞いた話によると、小売店(実店舗)への卸を生業にしている問屋は、コロナ禍にオフラインで消費される機会が減少したことで厳しい状況になったそうです。打開策としてオンラインに販売力を持つ新たな小売企業との取引を始めようとしても、良い取引関係になれるECセラーとの接点の持ち方がわからないという課題が合ったと聞きます。
顔が見えづらく共通言語が異なるECセラーと新規の取引をする上で、良好な関係を育むためにオークファンが間に入り、Win-Winな関係を構築できるようなコミュニケーションになることを意識しています。
Amacode Stockに商品を卸すメリット
――EC化の波に乗り切れていない問屋が販路を開拓するには絶好の機会ですね。Amacode Stockに問屋が参加することでどのようなメリットが得られるか教えていただけますか。
山本さん:何よりも新しい取引先を増やせる点はメリットです。問屋の課題であった販売力を持つECセラーとの取引機会が得られます。BtoB取引ならではの商習慣に対応できるかどうかといった懸念事項はプラン制度による仕組みづくりと、オークファンが間に入り、セラーとの面談や契約のサポートをすることでご満足いただけています。
また、参加いただいた問屋の方々はECで売れる商品の傾向を見抜く力が身についてきています。ECセラーに情報提供をする際に日頃からAmacodeでリサーチするため、どのような商品がいくらであれば売れやすいのか市場に対する情報感度が高まるのです。今まで可視化できなかったECセラーの動きがデータに基づいて判断できるようになったと、喜びの声を頂くこともありました。

オークファングループのアセットで唯一無二のサービスに
――セラーにとっても問屋にとっても良いこと尽くしのサービスであることがお話を通してわかりました。最後にAmacode Stockの今後の展望をお聞かせいただけますか。
山本さん:まだサービスを立ち上げて間もないこともあり、ご参加いただいている企業の要望を聞きながら日々改善を重ねています。NETSEAやOSRをはじめオークファングループには、ECセラーとメーカー・問屋の両者の売上に貢献できるような物販ビジネスのノウハウやツールがあることが強みです。この強みを活かして、オークファンにしかできないセラーと問屋をつなぐマーケットプレイスへと進化していきたいと思います。
Amacode Stockは真面目に物販で稼ぎたいセラーには売れる商品を仕入れる機会を、そして問屋には新たな卸先と売れる商品のノウハウが得られるサービスです。セラー、問屋ともに、Amacode Stockへのご参加をお待ちしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
インタビューを通して:感覚ではなくデータでつかむ市場のニーズで堅実な成長を実現
JANコードやASINコードを持つ型番商品といわれる商品は価格競争に陥りやすく、セラーは良い条件で仕入れるために仕入元のメーカーや問屋と密な関係を持つことが理想です。一方で問屋は新たな卸先を探してはいるものの、ECセラーと新規で取引をすることにリスクを感じ、一歩踏み出せない状態にありました。両社の悩みを解決できることがAmacode Stockを通じて可能になります。
現在、オークファンではAmacode Stockで仕入れをしたいセラー、卸をしたい問屋とメーカー、どちらも積極募集しています。気になる方は下記メールアドレスに問い合わせしてみてはいかがでしょうか。
■問い合わせ先メールアドレス
Mail:eblstock@aucfan.com
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